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日立システムズ、「FutureStage 製造業向け生産管理システム」の原価管理機能を強化

 株式会社日立システムズは4日、製造業に特化した基幹業務パッケージ「FutureStage 製造業向け生産管理システム」について、原価管理の機能などを強化したと発表した。

 日立システムズでは、製造業では生産形態を少品種大量生産から多品種少量生産に転換する企業や、生産拠点をグローバルに展開する企業、ファブレス企業などが増加しており、そうした環境の中で企業が生き抜くためには、原価低減を念頭に置いた精度の高い原価管理が重要となっていると説明。しかし、中堅・中小規模の製造業では、標準的な材料費や加工費、間接費などから算出した標準原価のみを用いて原価管理しているケースが多く、実際に製造したコストでは原価管理をしていないため、原価の実態が把握できていないのが現状だという。

 こうした背景を踏まえ、日立システムズでは「FutureStage 製造業向け生産管理システム」の原価管理機能をはじめとする各種機能の強化を実施。今回の機能強化では、原価管理において中堅・中小規模の製造業を中心にニーズが高い機能を分析し、事業計画に沿った正しい目標原価の計画を支援する標準原価のシミュレーション機能や、標準原価と実際原価の差異分析機能等を追加した。

 標準原価のシミュレーション機能により、稼働率(生産計画、生産時間)、変動費(材料単価、部品構成)、固定費(賃率、経費)の各種原価構成要素の変動による利益予測が可能となった。

 さらに、標準原価と実際原価に原価差額が発生した場合、製品別、製造ロット別による変動費(材料費、歩留)、加工費(工数、賃率)、間接費(経費)の科目レベルの差異分析が可能なほか、単位原価、賃率の月別推移の確認など、生産実績に基づく細かい変化を反映した精度の高い原価管理がタイムリーに行えるようになった。これらにより、企業の正確な原価管理の実現や、原価低減・利益率向上に向けた事業計画の立案などを支援する。

 「FutureStage 製造業向け生産管理システム」の価格は、標準パッケージが35万円/CAL(税別)から。日立システムズでは中堅・中小規模の製造業向けに拡販し、2020年度末までに累計約30億円の販売を目指す。