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NTTデータ先端技術、問い合わせ対応業務ナレッジの蓄積・活用をAIで支援するクラウドサービス「Quick Reply」を販売開始

 NTTデータ先端技術株式会社は23日、問い合わせ対応業務へのAI導入において、ナレッジの蓄積、活用を支援するサービス「Quick Reply」の提供を開始した。

 Quick Replyは、NTTデータ先端技術が企業のAI活用を促進するために提供するサービスの一環で、普段利用しているメーラー環境にアドインすることで利用が可能。「FAQ登録」「FAQ検索」「学習データ登録」「FAQ・学習データ管理」の4つの特徴があり、業務ナレッジのFAQ化や、AIの回答精度を向上させるための学習データの収集・登録と、業務ナレッジの・蓄積・活用を効率的に行える。

 FAQ登録は、質問者からのメールに返信する際、Quick Replyの回答作成画面にある「回答文」欄にメールの返信文を作成することで、質問文(Q)と回答文(A)の組み合わせをFAQとして簡単に登録できる。登録されたFAQは他の担当者も活用でき、通常の問い合せ対応業務の流れでFAQ登録ができるため、業務ナレッジが整備されていない、FAQがゼロの状態からでもAI活用による業務改善が始められる。

 FAQ検索は、問い合わせメール文の中でFAQ検索を行いたい部分を選択し、右クリックメニューから検索実行することで、サイドウインドウに検索結果がAIの確信度順に表示される。検索結果はワンクリックで返信メールに挿入できるため、簡単に返信文を作成できる。

 学習データ登録は、質問者からの問い合わせに対してFAQ検索をした結果に対して、AIが選定する回答候補の中から正しい回答を選択するだけで、FAQの学習データを常に更新させることが可能となる。これにより、システム管理者だけでなく、現場担当者も特別な意識をせずに通常のメール返信業務を行うことでAIの学習データを更新でき、業務効率化が図れる。

 FAQ・学習データ管理は、登録依頼のあったFAQを効率的に管理するとともに、FAQの参照回数や日ごとの統計など、さまざまな分析機能を活用しながらFAQをメンテナンスできる。

 これらの機能により、メールでの問い合わせ業務を効率化させるとともに、個人にナレッジが集中してしまう業務の属人化が解消され、企業の「働き方改革」の推進に大きく貢献することができると説明。Microsoft Outlookに対応したアドインの提供に加え、順次、Gmail、Office 365にも対応する予定としている。

 Quick Replyの価格は、エントリーモデル(10ユーザーまで登録可能)の場合で月額9万8000円。NTTデータ先端技術では今後、Quick Replyで収集・蓄積した業務ナレッジ、学習データを更に活用する取り組みとして、メール問い合わせだけでなくチャットボットなど他のチャネルへのAI活用も促進し、3年間で300社の導入を目指す。