ニュース

ファーストサーバ、約2万社の全レンタルサーバーユーザーを新サービス「Zenlogic」へ移行完了

 ファーストサーバ株式会社は15日、約2万社が利用してたレンタルサーバーを、クラウド型レンタルサーバー「Zenlogic(ゼンロジック)」へすべて移行したと発表した。

 ファーストサーバでは2015年2月、ヤフーのIaaSを基盤としたクラウド型レンタルサーバーのZenlogicをリリース。長年提供してきたレンタルサーバーサービスからのユーザー移行を進め、物理サーバーを利用したレンタルサーバーサービスはいずれ終了するとアナウンスしていた。

既存サービスに対する「Zenlogic ホスティング」の位置付け(同社のサービス発表会より)

 実際の移行プロジェクトは、2015年9月より2期に分けて実施された。前期の移行では、ユーザー自身で移行しやすくするための環境を整備しており、運用面では、平常のサービスへの影響を極小化するため、移行専用のネットワーク回線を追加。開発面では、ユーザーが自ら簡単に移行できるツールをサービスごとに開発し提供している。

 さらに2016年5月からは、移行前のユーザーデータ480TBをZenlogicにコピーし、移行後の状態を確認できる「Zenlogic確認環境」も提供していた。

 一方、2017年6月からの後期移行では、夜間の自動切り替えやファーストサーバでの作業代行を実施。ユーザーの利用状況にあわせた67種類の告知メールを送付したほか、チャットやメール・電話によるフロントサポートに実施した。

 さらには、不具合が発生した事案について、部門をまたいで個別に解決する特別チームを全社横断で編成するなど、さまざまなバックアップ体制を設け、移行完了を実現したとしている。

 ファーストサーバでは今後、Zenlogicのサービス内容を充実させるとともに、今回の大規模移行プロジェクトの知識と経験を生かし、サービス提供や事業継続に困っている企業や事業者に対して、Zenlogicへの受け入れやOEMによる移行支援を行うとのことだ。