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さくらインターネット、スマートシティ・スマートビル向けデータ流通システムの実証実験を福岡で実施

キャナルシティ博多のビル関連データを取得・公開

 さくらインターネット株式会社は8日、スマートシティ・スマートビル向けデータ流通システムの実証実験の一環として、福岡地所株式会社が管理する物件でビル関連データの取得・公開を3月から実施すると発表した。実施期間は1年間の予定。

 さくらインターネットでは、データ分析と活用により効率的な都市運営やビル利用を図るスマートシティ・スマートビルの実現を目指し、自治体や公共機関、民間業者が保持するデータを組み合わせ、オープンに活用できるようにするためのデータ流通システムの実証実験を3月から実施する。

 この実験の一貫として、福岡地所が管理を行うキャナルシティ博多(博多区住吉)内に、移動人数や人の動線などを計測するセンサーを設置し、取得した人流計測データを公開する。まず、共用通路における人流計測データ公開から始め、ビル管理システムの各種データに対象を拡張し、将来的には対象となるビルを増やしていく予定。センサーの設置および取得したデータの公開などは、さくらインターネットの組織内研究所であるさくらインターネット研究所が行う。

 公開したビル関連データをデータ流通基盤上で分析・活用することで、周辺ビルを含めた地域で、人流・物流計測データを活用した建築設計計画、販売促進や物流効率、エネルギー利用効率の改善などが期待されるとしている。

 さくらインターネットでは、実際の現場データをもとにデータ流通基盤を運用・利用することで得た知見やノウハウを関係団体にフィードバックをしていくことで、スマートシティ・スマートビル実現に貢献することを目指すとしている。

人流センサー設置箇所(現場写真)
取得データの様子