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日商エレ、HPEのノウハウを生かして“トータルITサービス”のラインアップを強化
HPE Pointnextを適用した6つの新サービスメニュー
2018年1月26日 06:00
米Hewlett Packard Enterprise(HPE)の日本法人である日本ヒューレット・パッカード株式会社と日商エレクトロニクス株式会社(以下、日商エレ)は25日、2017年3月にHPEがワールドワイドで発表した「HPE Pointnext」と日商エレが持つ技術力を組み合わせ、新しいトータルITサービスを国内で提供すると発表した。
HPE Pointnextは、HPEの80カ国2万5000人を超えるITエキスパートが30の言語を通じて、ハイブリッドITやクラウドコンピューティング、Intelligent Edge、IoTなどのコンサルティングや設計、実装から運用サービスまで、各種サービスを提供するもの。
日本ヒューレット・パッカード Pointnext事業統括 執行役員の小川光由氏によると、「インフラ導入のアドバイザリーから導入、運用までのトータルなサービス」とのことで、ITシステムのライフサイクルにあわせ、さまざまなサービスをラインアップしているという。
一方、日商エレでは、これまでにも日本ヒューレット・パッカードを含めたさまざまなベンダーの製品/サービスを取り扱うほか、それらを利用して顧客のデジタルトランスフォーメーションを支援するためのITサービスを国内で展開してきた。
その特徴は、「例えば、設備投資のコストを抑えたい、製品化したいといった、お客さまが何を達成したいのかという“ビジネスゴール”を明確にし、そこへの到達を目的としている点」(日商エレ ITプラットフォーム事業本部 副事業本部長の榎本瑞樹氏)。今回はそうした同社のITサービスとHPE Pointnextと自社のノウハウを融合。サービスラインアップを拡充したという。
具体的には、「コンサルティング」「アセスメント」「ハイブリッドクラウド基盤の設計・構築サービス」「IoTビジネス基盤の設計・構築サービス」「サポート」「Pay as you grow/従量課金」を中心とした、6つのサービスを展開するとのこと。
これらのサービスについて、榎本氏は「それぞれのサービスが完全に新しいものというわけではないが、日本ヒューレット・パッカードと協業し、(HPEの)グローバルの知見を提供いただくことで、これまで提供できていなかった領域にもメニューを拡大できる」と説明する。
榎本氏が例として挙げたのはハイブリッドクラウド領域で、「今はハイブリッドクラウド前提のシステムが増えているものの、かといってオールクラウド、というわけでもない。当社もMicrosoft Azure Stackなどでこの領域のノウハウを蓄積しているが、Pointnextの力を借りながら、適材適所を見極めた設計・構築をやっていく。アセスメントについても、ハイブリッドクラウド領域を拡充できた」とする。
また日本ヒューレット・パッカードの小川氏も、「当社はMicrosoft Azureに力を入れており、技術者もいる。この領域を含めて、日商エレとの協業に期待している」と述べた。
加えて日商エレは、ITシステムをクラウドライクに従量サービスとして提供する「Pay as you grow/従量課金」領域でも、日本ヒューレット・パッカードが提供しているITシステムの従量課金サービス「HPEフレキシブル キャパシティ」を生かし、同社との協力を推進したい考えを示した。日商エレのサービスでは、マルチベンダーの製品を包括して従量サービスとして提供するとのことだが、日本ヒューレット・パッカードは業界に先駆けてフレキシブル キャパシティを提供してきた実績を持つため、榎本氏は、同社との連携を深めていきたいとしている。