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パーソナルデータを安全に加工して第三者へ提供可能に――、NECのデータ匿名化ソリューション
2017年11月7日 13:44
NECソリューションイノベータ株式会社は7日、個人に関する情報(以下、パーソナルデータ)の利活用を支援する「NEC データ匿名化ソリューション」を発表した。同日より提供を開始する。
このソリューションは、“k-匿名化技術”を利用し、個人が特定できないようにパーソナルデータを加工するソリューション。
データ利活用の目的にあわせて、年齢や住所などの項目ごとに匿名加工のレベルを設定できる点が特徴で、例えば、年齢の項目において10代の占める割合が多い場合は「10~14歳」「15~19歳」「20代」「30代」「40歳以上」のように、年齢の幅を部分的に細分化するといった加工に対応する。
また、匿名加工の手法として「項目削除・レコード削除・セル削除」、「一般化」、「トップ(ボトム)コーディング」の3つを採用し、ノイズ(誤差)付与やデータ交換などの手法を使用しないため、パーソナルデータの傾向を変化させずに匿名加工を行えるとした。
さらに、住所や年齢のように一個人に1つの値である「単一値属性」と、病名や投薬名のように一個人に複数の値が含まれる「集合値属性」のデータをまとめて匿名化できるとのこと。
こうして、利用目的にあわせ有用性が高い情報として加工可能なため、パーソナルデータを保有する企業・団体などが利用すると、ほかの企業・団体などの第三者に対し、プライバシーが保護されたパーソナルデータとして提供可能になるという。一方、提供を受けた第三者は、分析に必要なビッグデータの1つとしてマーケティング活動などに利活用できる。
なお、匿名加工情報の個人が識別されるリスクを表示する機能も備えており、リスクに基づいて匿名加工のレベルを選択することで、プライバシーリスクの低減を支援するとした。
価格は、1ライセンスあたり年間180万円(税別)からで、導入支援や運用支援、導入後維持といったサービスを有償オプションとして用意する。NECソリューションイノベータでは、提供開始後2年間で50ライセンスの導入を目指す。