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NECソリューションイノベータがデータ匿名化ソリューションを強化、匿名加工の管理・監督作業を支援

 NECソリューションイノベータ株式会社は27日、個人に関する情報(以下、パーソナルデータ)の利活用を支援する「NEC データ匿名化ソリューション」において、最新の法対応などを実施した新版を、同日より提供開始すると発表した。

 NEC データ匿名化ソリューションは、“k-匿名化技術”を利用し、個人が特定できないようにパーソナルデータを加工するもので、2017年11月より提供されている。今回は、2018年5月に施行された「次世代医療基盤法」や、欧州におけるGDPR(EU一般データ保護規則)への対応などを支援するとともに、企業・団体などにおいて、匿名加工データをより効率的に利活用したいという要望が高まっていることを受け、機能強化を行った。

 具体的には、GDPRのデータ保護責任者などが行う匿名加工の管理・監督作業を支援するために、アカウントのログイン・ログアウト情報などの管理や、アカウントごとに利用できる機能権限の設定、ログインユーザーの操作履歴の出力機能追加などを行っている。

 また、匿名加工の一つである汎化処理(ヨーグルト→乳製品、といったように、属性の値をより一般化したものに置き換える処理)を実施する際に、汎化処理の対象項目の値を自動抽出する機能や、汎化対象の値の範囲指定を可能にする機能などを追加。これにより、汎化処理に必要な定義作業を簡易化し、匿名加工データの効率的な作成を支援するという。

 加えて、利活用したい匿名加工データに対して、統計学などを用いて検出される「特異な値」を自動で検出できるよう機能改善を実施。トップコーディング(極端に大きな値に上限値を設けて頭打ちにする手法)などによる「特異な値」への対応を簡易にすることで、効率的なデータの利活用を支援するとしている。

 価格は、1ライセンスあたり年間180万円(税別)から。別途、導入支援、運用支援、導入後維持といった有償のサービスを用意している。なおNECソリューションイノベータでは、提供開始後2年間で50ライセンスの導入を目指すとのこと。