ニュース

NTT Com、「ドイツ ミュンヘン 2 データセンター」を提供開始

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は18日、ドイツを中心に欧州でデータセンター関連サービスを提供するグループ会社e-shelterを通じて、「ドイツ ミュンヘン 2 データセンター」の提供を開始したと発表した。

 NTT Comでは、欧州6カ国(ドイツ、イギリス、スイス、オーストリア、フランス、スペイン)でデータセンターサービスを展開しており、特にドイツにおいては、好調なデータセンター市場を背景に積極的な拠点拡大を進めていると説明。既にデータセンターサービスを提供中のミュンヘンにおいて、さらなる需要に応えるため、「ドイツ ミュンヘン 2 データセンター」の提供を開始し、欧州のデータセンターサービスを拡充する。

「ドイツ ミュンヘン 2 データセンター」の外観イメージ

 「ドイツ ミュンヘン 2 データセンター」は、ミュンヘン北部の、市内中心部から約16km離れた場所に建設された地上2階建てのデータセンター専用ビルで、サーバールーム面積約2800平方メートル(1100ラック相当)を提供。今後、データセンターはサーバールーム面積を最大約5600平方メートルまで拡張を予定する。

 データセンターに関する各種グローバルスタンダードに基づき、NTT Comが「Nexcenter」として独自に定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠したサービスを提供。高信頼かつ高効率な設備を採用し、可用性と省エネ性能を両立させるとともに、将来の環境変化や拡張需要へ柔軟に対応できるよう自社設計した。

 また、同データセンターでは、金融機関をはじめとした、極めて高い信頼性を求める企業の要求に応えるため、電力設備、空調・セキュリティ用電源、通信設備をすべて冗長化することにより、24時間365日にわたり、安全な環境を安定的に提供する。一方で、年間を通じて冷涼な気候によって得られる地下冷水を活用した効率的な冷却および冷却水の経路・流量の自動制御や、独自プログラムにより可視化された電力使用量を自動制御するシステムなど、最先端技術の採用により省エネ性能を実現する。

 運用とセキュリティ面では、標準化されたオペレーションプロセスと多段階セキュリティにより、顧客のシステムを安全に守る。データセンター施設内における重要業務は社外委託せず、すべてNTT Comの自社スタッフが24時間365日、原則2人体制で重要インフラの監視やセキュリティプロセスを常にダブルチェックするなど、リスクマネジメントを徹底している。

 また、サーバールームなど重要施設への入室は、多段階の非接触ICカードによる入室制限や、生体認証装置の設置運用など、さらに高度なセキュリティ対策を講じるカスタマイズも可能。建物内外の監視カメラに加え、建物周辺の防犯センサー、車両進入路へ侵入防止ゲートを設置するなどの不正侵入防止策を備える。

 ネットワーク環境については、データセンターに10社以上の通信事業者の通信回線を異経路で引き込み、各通信事業者の回線を相互接続するミートミールームやサーバールームへの配管、ネットワークラックへの配線をすべて二重化。最高10Gbpsのインターネット回線や豊富なネットワークをキャリアニュートラルで利用できるとともに、NTT Comデータセンターやクラウドサービスを組み合わせた環境を構築できる。