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NTT Com、ボン市内で「ドイツ ライン・ルール 1 データセンター」を提供開始

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は31日、グループ会社であるドイツe-shelterを通じ、「ドイツ ライン・ルール 1 データセンター」を提供すると発表した。ドイツの第2の首都機能を持つボン市内に立地し、サーバールーム面積は約2700平方メートル(1100ラック相当)を提供する。

 ドイツでは、情報技術関連の中心地であり政府機関が多いボンや、多くの日系企業が進出しているデュッセルドルフなど、ドイツ西部のライン川河畔の都市と、ドイツ最大の工業地帯があるルール地方を合わせて形成される「ライン・ルール大都市圏」において、近年は旺盛なデータセンター需要が見込まれているという。

 今回の新データセンター開設も同地域の需要に応えるもの。ボン市内の商業・ビジネス地区に建設された、地上2階建てのデータセンター専用ビルにおいて、主に公共機関を対象にサービスを提供する。

「ドイツ ライン・ルール 1 データセンター」の外観イメージ

 新データセンターでは、NTT Comが「Nexcenter」として独自に定める、300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠したサービスを提供可能。高い可用性と省エネ性能を両立させるとともに、将来の環境変化や拡張需要へ柔軟に対応できるように自社設計されている。また、データセンター内の電力設備、空調・セキュリティ用電源、通信設備はすべて冗長化されているとのこと。

 運用体制としては、自社スタッフが24時間365日、重要インフラの監視やセキュリティプロセスを常にダブルチェックするなど、リスクマネジメントを徹底。サーバールームなど重要施設への入室は、多段階の非接触ICカードによる入室制限を基本に、生体認証装置の設置・運用など、さらに高度なセキュリティ対策にも対応するとした。

 また、建物内外の監視カメラに加え、建物周辺の防犯センサー、車両進入路への侵入防止ゲートの設置なども行っている。

 なお、データセンター建物には、複数の主要通信事業者の通信回線を異経路で引き込み、通信事業者の回線を相互接続するミートミールーム(Meet-Me-Room)やサーバールームへの配管、ネットワークラックへの配線をすべて二重化した。これにより、最高10Gbpsのインターネット回線や豊富なネットワークを、キャリアニュートラルで利用できるとともに、世界中のNTT Comデータセンターやクラウドサービスを組み合わせたシームレスICT環境を構築できるとしている。