【ITpro EXPO会場レポート】各社各様のSDNが展示されている「OpenFlow/SDNランド」


 12日まで開催されている、日経BP社が主催するエンタープライズICTのイベント「ITpro EXPO 2012」会場の一角には、各社のSDN(Software Defined Networking)ソリューションを集めた「OpenFlow/SDNランド」が設けられている。ここでは、OpenFlow製品から、実装方法を問わないSDN、SDNの応用例など、各社それぞれ異なるアプローチの「SDN」が集まっている。

仮想マシンとOpenFlowネットワークを一元管理できる「Hinemos」

統合管理ツールから仮想マシンとOpenFlow仮想ネットワークを一元管理するNTTデータの「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」
OpenFlow対応のPica8 Prontoスイッチを販売するNCL。1つの物理ネットワークの上で2つの仮想ネットワークを共存させるマルチテナントをデモ

 

OpenFlow対応NetIronスイッチを展示するブロケード

ブロケードのデモ。4台のOpenFlow対応NetIronスイッチをフルメッシュ構成で接続し、1台に動画送信マシンを接続。残る3台にはそれぞれ動画受信マシンを接続し、同じIPアドレスと同じMACアドレスで割り当て、OpenFlowで経路制御する。1対1、1対多、迂回(うかい)ルート、マルチパスの4とおりの経路をデモした。来年をめどに、1つの物理ポートで従来型とOpenFlowの2通りの経路制御ができるようにして、OpenFlowを導入しやすくする計画もあるという

 

Open Deeply Programmable Switch「FLARE」

東京大学 中尾研究室によるOpen Deeply Programmable Switch「FLARE」。スイッチそのものの動作をソフトウェアでプログラムできるようにすることで、イーサネットフレームを独自拡張してMACアドレスのビット数を増やしたり、イーサネットフレームに独自のID情報を追加して複数のプレーン(標準のL2、拡張MAC、OpenFlow)のL2ネットワークを混在させたりできるという

 

オーバーレイ型のネットワークを実現するソリューション

ストラトスフィアのエッジオーバーレイ型SDN製品「Stratosphere SDN Platform」。VXLANでトンネリングした上で、ハイパーバイザー側に置かれたOpenFlow仮想スイッチで制御する。ハイパーバイザー内またはラック内はVLANで管理することもできるという
ミドクラの「MidoNet」。オーバーレイ型のネットワーク仮想化だが、中央のコントローラはなく、各ノードに置かれたMidoNetソフトウェアが自律分散で経路制御する。それにおり、全体として途中にスイッチやルーターなどが置かれているかのように動作するという

 

既存スイッチを生かす富士通の「CNV-NM」

富士通のネットワークマネージャ「CNV-NM」。VLANベースで、例えば2つのスイッチを指定するだけで、途中の経路を自動設定する。既存のスイッチが利用できるが、専用のCNVスイッチを使うと、VLANの最大数を増やしたり、同じVLAN IDでもポートで分離したりできるという
同じく富士通の「Policy Manager」。既存のネットワーク上で、2点間の最適な経路をポリシーにもとづいて割り出し、ネットワークの効率化を実現するという

 

オープンソースクラウドコントローラ「Wakame-VDC」

21の企業などが集まった「Wakeme Software Foundation」で開発する、オープンソースのクラウドコントローラ「Wakame-VDC」。各ノードにWakame-VDCをインストールすることで、全体を1つのインフラとして、その上で仮想マシンや仮想ネットワークの作成と設定ができるという

 

物理ネットワークと仮想ネットワークを同時に可視化

日立電線の展示。イーサネットファブリックの物理ネットワークと、その上のOpenFlowの仮想ネットワークを、同時に可視化して一元管理する

 

さまざまな製品を組み合わせてSDNを実現している日商エレ

日商エレクトロニクスの展示。論理ネットワークをGUIで簡単に作成するデモと、CloudStackからJuniper SRXやCitrix NetScalerなどの物理ネットワーク機器を制御するデモ

 

OpenFlowを採用したNTT Comのクラウドサービス

NTTコミュニケーションズのクラウドサービス「BizホスティングEnterprise Cloud」の展示。グローバル拠点間のネットワーク帯域を必要に応じて増減する機能にOpenFlowを利用。そうしたネットワークやサーバーをユーザー企業がポータルから自由に設定できるという

 

ラドウェアによるDoS攻撃対抗ソリューション

ラドウェアの展示。DoS攻撃を検出するとOpenFlowのフローテーブルを新しく作って防御装置に向けるデモと、ソフトウェアロードバランサーの負荷が高くなったときに新しいソフトウェアロードバランサーをプロビジョニングして追加しOpenFlowで組み込むデモ
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