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AIが新たな特異点を生む――、マイクロソフトの開発者向けイベント「de:code 2017」レポート

HoloLens開発者も来日

Windows 10 Fall Creators Updateについても言及

 日本マイクロソフト 代表取締役社長の平野拓也氏は、2017年秋にリリースが予定されている「Windows 10 Fall Creators Update」の中から、AIとディープラーニングを活用して、画像や動画を整理し、加工することのできる機能「Microsoft Story Remix」、および使うデバイスや利用環境を問わず過去に利用していたファイル、アプリケーション、Webサイトなどの利用履歴をさかのぼってアクセスすることのできる「TimeLine」を紹介した。

日本マイクロソフト 代表取締役社長の平野拓也氏

 さらに、平野氏は開発者に向けて「すべてのプラットフォームのアプリケーションを開発できる環境をWindowsに用意していく」と述べ、Android、iOS、LinuxのアプリケーションをWindows 10上で開発するための環境を強化することを明らかにした。

 日本マイクロソフト 執行役員 最高技術責任者の榊原彰氏は、「比較的地味なトピック」としながらも、クラウド経由でデバイス間のコピー&ペーストを可能にする「Cloud-Powered Clipboard」の機能や、Microsoft Graphを用いたクロスデバイスの開発ツールキット「Project Rome」に、新たに「Project Rome SDK for iOS」がGitHubで公開されていること(Windows 10やAndroid向けのSDKは公開済み)を発表した。

日本マイクロソフト 執行役員 最高技術責任者の榊原彰氏

 榊原彰氏は基調講演を振り返り、「コグニティブサービスはカスタマイズできるようになり、BotフレームワークによってカンバセーショナルUIはもっと賢くなっていく。そして、Chainer on Azureをはじめとして、Microsoftはすべてのフレームワーク、すべてのOS、すべてのプログラムをAzure上で提供していきたいと考えている。Microsoftは"Intelligence Cloud"と"Intelligence Edge"をテーマに、全製品・全サービスにIntelligenceを組み込んでいく。開発者の皆さんは、このIntelligenceをふんだんに、自由に、制限なく使用することができる。私たちはまさに現在から未来への通過点に立っている」と締めくくった。