仮想化道場

最大24コア・48スレッドのミッションクリティカル向けプロセッサ「Xeon E7 v4」

Xeon E7 v4のパフォーマンス

 Xeon E7 v4のパフォーマンスに関しては、大ざっぱに言ってXeon E7 v3の1.3倍ぐらいだという。Broadwellアーキテクチャで追加された命令セットなどを積極的に利用するよう、ソフトウェアを最適化した場合は3倍を超えることもあるそうだが、これだけ劇的にパフォーマンスがアップするソフトウェアは少数だろう。

 企業が利用しているERPやCRMなどの業務アプリケーション用途としては、劇的なパフォーマンスアップとはならないのではないか。

Xeon E7 v4では、通常のアプリケーションであれば、1.3倍ほどパフォーマンスがアップする
Xeon E7v3とv4を比べると、SASでは1.26倍、リスクマネージメントのFISでは1.27倍のパフォーマンスになっている
Brunel Universityでは、アリの巣の最適化シミュレーションでXeon E7 v4を使用している。ソフトウェアを最適化することで3.6倍のパフォーマンスを出している
Xeon E5 v4とXeon E7 v4では、最適化を行わないと11%ほどの性能差しかない。ソケット数を増やすか、ソフトウェアを最適化していくことで、パフォーマンスをアップすることができる

 ただ、少しでも性能を上げたいのあれば採用を検討する価値はあるだろう。また、Xeon E7 v4では1ソケットあたりのコア数を増やすことができるため、古いプロセッサを使用したサーバーと比較すれば、サーバーの台数を少なくすることができる。これにより、管理コストや電力コストを大幅に下げることが可能だ。

以前の世代のプロセッサと比べるとコア数が増え、スケールアップできることで、パフォーマンスが高くなっている

 さらに、Xeon E7 v3、あるいは2つ前のXeon E7 v2(開発コード名:Ivy Bridge-EX)を使用しているサーバーとはソケット互換となっているため、プロセッサだけを載せ替えるという選択肢もある。

 ただし前提として、サーバーベンダーが古いサーバーでも新プロセッサが対応していることを保証している必要があるし、ソフトウェアが新プロセッサで正常に動作するのかという検証も必要になるので、すべてのケースで適用できるわけではない。