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2016年はVR時代が始まる? Oculusなど主要製品が発売に

クラウドゲームで価格ハードルが払拭?

 DeloitteはVRに高性能PCが必要なことが普及の障害になると指摘したが、Tech Crunchも同じ見方をしている。例えば、ユーザーがOculus Riftを購入して、これに対応するPCを購入する場合、初期投資はOculus Riftの599ドルとPCと合わせて1500ドル程度になる。これは多くのユーザーには敷居が高い。

 そこで解決策となりそうなのが、クラウドゲーミングだとTech Crunchは言う。クラウド側でゲームをレンダリングして、ユーザーの端末にストリーミングするというものだ。データセンターで処理を行うことでユーザーの下にはPCが不要になるという。

 メーカーもこの方向を探っているようだ。ソニーは、この分野の先駆者であるGaikai、OnLiveの2社を買収している。OculusはGaikai出身のBrendan Iribe氏が共同創業した企業であり、チーフソフトウェアアーキテクトのMichael Antonov氏、製品担当バイスプレジデントのNate Mitchell氏もGaikai出身だという。

 またTechCrunchが取り上げているのが、GameFace Labsだ。同社は今年のCESでPC不要のVRヘッドセットを披露しており、2017年の発売を予定しているという。PCなしのVRサービスに向けた動きは活発化している。

 VRは、なお不確定な部分が多く、テイクオフまでには解決すべき課題は多い。だが、コンシューマ向け製品とサービスが出始めるという意味で、2016年を“VR元年”と見てもよいだろう。

岡田陽子=Infostand