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「Moto X」登場 意外にフツーのスペックとGoogleの狙い (常時オンと音声機能で、ユーザー情報をとり続ける?)

常時オンと音声機能で、ユーザー情報をとり続ける?

 スペックは各社の指摘通り、ライバルのようなハイエンド、最先端ではない。ディスプレイ解像度は720×1180(Samsung GALAXY S4は1080×1920ピクセル)。OSはAndroid 4.2.2で、最新の4.3ではない。メモリ容量も少なめで、見劣りする。その代わりが、カスタマイズできるデザインや、独特の操作しやすさだ。価格はiPhoneやGALAXYと同等で、低価格路線を狙ったというわけでもない。

 Motorola Mobilityプロダクト担当ヴァイスプレジデントのRick Osterloh氏はPCMagのインタビューに対してGoogle NexusシリーズとMoto Xの違いを次のように説明している。「Nexusは、アーリーアダプターや新しいシステムの開発向けであるのに対し、Moto Xでは、スマートフォンを買う主要な顧客を取り込むことを目指した」

 Moto X開発のインサイドストーリーをWired.comに書いたStiven Levy氏は、Googleから新CEOに就任したDennis Woodside氏が、Motorolaの再建を進める中で、新しいスマートフォンは、従来のMotorola製品のように狭いセグメント向けではなく、より広くアピールできる製品にすることを選んだ、と紹介している。

 同時にLevy氏は、Moto Xの最大の特徴を「常時オンからの音声操作」にあると指摘する。常にオーナーの声に耳をすませていて、「Okay, Google Now」の3語を聞くと、パーソナルアシスタント「Google Now」が起動する。7月発表の新「Droid」にも搭載されていたカスタムチップセット「X8」が大きな役割を果たしており、省電力で常時オンの待機状態を保てる。このGoogle NowがMoto Xを読み解くカギだとしている。

(行宮翔太=Infostand)