Infostand海外ITトピックス

Webパブリッシャーに影響? Googleの新機能「AI Mode」開始

Google検索のシェアが低下

 昨年末、Googleの検索市場のシェアが2015年以来初めて90%を下回った。デジタルマーケティングの業界メディアSearch Engine Landが驚きをもって伝えている。Webトラフィック解析のStatcounterのデータによるものだ。

 地域別ではアジアで大きく減少して全体の足を引っ張ったようだ。検索サービスで逆に増えたのはMicrosoft Bingで、2024年8~12月の5カ月間、シェア約4%を維持し2位。ほかに、YandexやYahooなどが伸びた。

 この変化がAI検索の台頭によるものかは断定できず、明確な原因も分かっていない。だが90%切りの状態が3カ月間続いたことからも、「明らかに、Googleが検索市場シェアを失っているという傾向が見られる」(Search Engine Land)という。その後のStatcounterのデータを見ると、90%切りは1月まで4カ月続いて、2月にわずかに90%を超えた。

 興味深いデータがある。英国の報道業界誌Press Gazetteは2月21日付で、主要14ニュースサイトのトラフィックにChatGPTからの流入が急増していると伝えた。Web解析データサービスのSimilarwebのデータを分析した結果だ。

 それによると、ChatGPT経由のニュースサイト訪問数(参照トラフィック)は、2024年8月の43万5000件から2025年1月には350万件へと8倍に増えた。同時に調べたPerplexityは、月間45万~85万回の送客があったがChatGPTほどの急増はみられなかったという。

 Search Engine Landは昨年12月、BrightEdgeのデータを挙げながら、ChatGPTの検索シェアが2025年内に1%に到達するとの予測を伝えている。AI検索の比率はまだごくわずかだが、じわじわと伸びつつあるというところだ。