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Salesforce、モバイルアプリで商談をリアルタイムで記録・データ化する新機能「対面ミーティングアシスタント」を提供
2026年4月15日 13:46
株式会社セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は14日、Salesforceモバイルアプリ(iOS/Android)の新機能「対面ミーティングアシスタント」を提供開始すると発表した。
対面ミーティングアシスタント機能は、AIを活用したリアルタイム文字起こし機能により、営業担当者が対面での商談中にメモを取る負担から解放され、顧客との対話に集中できる環境を提供する。
Salesforceは、営業担当者は対面商談において顧客の話を聞きながらメモを取り、商談後には議事録作成やSalesforceへのデータ入力といった事務作業に多くの時間を費やしており、こうした「事務的負債」が本来注力すべき顧客との関係構築や戦略的な営業活動を妨げる要因となっていたと説明する。また、対面での会話内容は組織内で可視化されにくく、成約率の分析や効果的なコーチングの実施も困難だった。
さらに、AIを営業活動において機能させるためには、単発の会話データではなく、顧客との関係性の「経緯」や文脈を正しく理解することが必要となるが、Agentforceが自律的に次のアクションを提案・実行するためには、昨日交わしたメールやオンライン会議の内容に加え、今日の対面商談で得られたオフラインの会話データまでを一貫して把握している必要があると指摘する。
こうした課題に対し、対面ミーティングアシスタント機能を利用することで、オンライン/オフライン双方の会話データが自動的にSalesforce上に蓄積される。これによりAIエージェントは、断片的な情報ではなく顧客とのあらゆる接点で蓄積されたコンテキストを踏まえ、翌日のフォローアップ案や次に取るべき営業アクションを意味ある形で提示できる。こうした「真の顧客理解」に基づく提案を実現できるのは、AIエージェントプラットフォームとしてあらゆる顧客データが統合されたSalesforceならではの価値だとしている。
対面ミーティングアシスタント機能は、AIが商談内容を自動でテキスト化し、営業担当者は顧客との対話や表情に集中できる。商談終了と同時に要約や「次のステップ」が生成され、Salesforceに自動保存される。さらに、自律型AI「Agentforce」と連携することで、会話内容に基づいたフォローアップメールの自動起案や、特定のキーワードに応じたSlack通知などの業務自動化を即座に実現する。
対話中の話者についても、AIが複数の話者を自動で識別し、ワンタップで話者の名前を割り当て、正確な発言録を作成できる。操作面では、iOSのダイナミックアイランドやロック画面から直感的に操作でき、他アプリの使用中もバックグラウンドで安定して動作する。
また、音声データをクラウドに送信せず、デバイス内のローカルAIで完結させる「完全オンデバイス処理」を採用しており、文字起こし完了後は音声ファイルを自動削除し、テキストデータのみを抽出するため、厳格なデータ保護が必要な環境でも安全に利用できる。
文字起こし完了後、元の音声データはデバイス内から即座に自動消去される。外部に送出されるのはテキスト化された商談記録のみであり、音声漏えいのリスクが排除される。
これまでSalesforceでは、日本国内において、インサイドセールス(SDR)領域でリードの発掘・再活性化から初期接点の創出、面談日程の設定までを一貫して自動化する「Engagement Agent(旧名:Agentforce セールスディベロップメント)」、商談前のアカウント調査を自動化し商談準備資料を生成する「Account Research & Meeting Prep Agent」、商談の会話を自動で記録・分析し、営業活動の改善を支援する「Conversation Intelligence」を提供してきた。今回、新たに対面ミーティングアシスタントが加わることにより、デジタルから対面での活動に至るまで、営業プロセスのあらゆる場面を一気通貫で支援するとしている。
さらにSalesforceは、現在提供しているAIエージェントを基盤に、営業プロセス全体を支えるAI機能を順次拡充していく予定を公表した。
「Prospecting Agent」は、大量のリサーチや見込み顧客への初期アプローチを担い、手作業を介さずにパイプラインを構築する。理想的な顧客プロファイルを設定するだけで、見込み顧客の探索から評価までを自律的に実行し、常に最新の優先度付きアプローチリストを生成する。さらに、選定された見込み顧客は「Engagement Agent」に引き継がれ、リードの育成から商談設定までを自動で実行する。AIエージェント同士が連携して一連の営業活動を進めることで、営業担当者は顧客との商談や関係構築そのものに集中できる。
「Pipeline Management Agent」は、顧客とのあらゆる接点をもとに案件情報や関連フィールドを自動更新し、営業活動に基づく次のアクションを提案する。これにより、手作業によるCRM更新に費やしていた時間を削減する。
これらのAIエージェントは、既存の業務フローやビジネスロジックに直接組み込まれており、Agentforce SalesやSlack、ChatGPT、Microsoft Teamsなど、チームが日常的に利用しているアプリケーション上でシームレスに動作する。さらに、Service、Marketing、Commerceを含む「Customer 360」と企業データを基盤としているため、自社のビジネスコンテキストを深く理解した上で、パーソナライズされた実務を完遂できる点を特徴としている。
対面ミーティングアシスタントは、iOS、Androidともに一般提供を開始した。Prospecting Agentは、2026年6月に一般提供を開始する予定。Engagement Agent(新しいアシスト機能を含む)は、現在一般提供されている。Account Research & Meeting Prep AgentとPipeline Management Agentは、ベータ版のみ利用可能。
