ニュース
ワークデイの新年度事業戦略、「日本企業のAI-ready伴走パートナーになる」
2026年4月15日 12:43
ワークデイ株式会社は14日、2026会計年度(2025年2月~2026年1月)のビジネスハイライトおよび2027年度(2026年2月~2027年1月)の事業戦略について説明会を開催した。ワークデイ エグゼクティブ・プレジデント 兼 日本代表の古市力氏は、前年度の日本国内での順調な成長を振り返るとともに、今年度はAI-readyへの支援を加速する方針を示した。
古市氏はまず、2026年度の実績について、新規顧客獲得数が前年同期比で3倍に急増したことや、既存顧客の契約更新率が業界平均を大きく上回り前年比110%増となったこと、そして国内のユーザー数が100万人を突破したことなどを紹介した上で、「日本市場の売上は、米国や欧州、ほかのAPAC諸国を含むTier 1国の中で、世界最大の成長率を達成した」とし、国内での需要の強さを強調した。
これは、同社がHRモダナイゼーションの本格展開に向けて実施したさまざまな取り組みの成果といえる。古市氏は、2026年度の実績として、「HRモダナイゼーションのアドバイザリーサービスを開始し、30社以上、のべ50サービス以上の人事戦略を支援した。また、国内データセンターを開設し、金融機関など国内でのデータ保持を重視する顧客ニーズに対応した。製品面でも、日本特有の4月の大規模人事異動への対応や、領収書OCRの精度向上など、日本市場の個別要件を反映した機能をリリースした」と述べている。
好調な業績を受け、2027年度の事業戦略においてもHRモダナイゼーションを継続するとともに、新たに「AI-readyに向けた支援を加速する」と古市氏。そのための施策として、包括的なAIソリューションを提供することと、AI-readyへの伴走とサポート体制を強化すること、そしてパートナービジネスを強化することの3点を挙げている。
包括的なAIソリューションについては、すでに13以上のHR系AIエージェントを提供しているほか、自らAIエージェントを構築したい顧客に向けてはローコード・ノーコードでエージェントが作成可能なエージェント開発ツールを提供している。また、今年3月には企業内のAIエージェントの可視化と統治・管理・最適化が可能な「Agent System of Record(ASOR)」も提供開始した。
さらに、AIエージェントの利用量に応じた従量課金モデル「Flex Credits」を新たに発表しており、これによって顧客層の拡大を狙う。
古市氏は、ワークデイが提供している代表的なAIエージェントとして、HR部門に代わって従業員からの問い合わせに回答する「セルフサービスエージェント」、大量採用の面接スケジュールを自動化する「候補者体験エージェント」、採用候補者の選定を効率化する「リクルーターエージェント」を紹介した。「セルフサービスエージェントではHR部門への問い合わせ件数が25%削減できるほか、リクルーターエージェントでは採用時間が17%削減できる」と古市氏は説明する。
これらのソリューションを提供するにあたり、国内でAI人材やローカライゼーション責任者、カスタマーサクセス責任者を採用するなど、体制を強化する。社員が毎日AIを使うようにする「Everyday AI」という全社的な取り組みも推進し、社内でのAIスキルアップを図るとともに、そこで得た知見をもとに顧客への価値提供をできるようにする。
また、グローバルで展開していたアーリーアダプタープログラムを国内でも開始し、一般提供前に製品を評価できるようにするほか、AI Agent BuilderのトレーニングやHCMハンズオンプログラムなどの新プログラムも提供する。
10月には国内にInnovation Labを開設し、顧客やパートナーとの共創を促進する予定だ。Innovation Labでは、顧客やパートナーが「Built on Workday」を利用した独自アプリを開発したり、自社システムとの連携をテストしたりすることができるという。
古市氏は、パートナービジネスの強化についても言及。これまでワークデイでは、自らのプロフェッショナルサービスを通じた導入支援も実施していたが、「今後1年ですべてパートナーが主導するモデルへと移行する」(古市氏)としている。
最後に古市氏は、「2027年度のワークデイは、日本企業のAI-ready伴走パートナーとして、役割を進化させていく1年にする」と述べ、顧客へのAIの価値提供に注力する意気込みを見せた。






