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日立ソリューションズ、安全保障貿易管理ソリューションに審査業務を支援するAIエージェントを追加

「安全保障貿易管理ソリューション」のAIエージェントの活用イメージ

 株式会社日立ソリューションズは15日、製造やサービス、商社など350社以上に導入されている「安全保障貿易管理ソリューション」において、急速に複雑化する顧客審査や該非判定の業務を支援するAIエージェントを4月16日に販売開始すると発表した。

 日立ソリューションズはサービス開発の背景として、地政学的リスクの高まりにより、輸出管理規制は世界各国で複雑化し、対象分野は半導体、AIなどに拡大しており、規制範囲も品目だけでなく用途、需要者、サプライチェーン全体へと広がっていると説明する。輸出者である企業では、技術や営業、法務、輸出管理など多様な部門が情報を収集・整理し、判断する必要があり、業務負荷が増大しているという。

 新たに提供するAIエージェントは、顧客審査や該非判定に必要な情報を、公開情報や企業の独自情報から収集・照合し、判断根拠を明示したレポートを自動作成する。

 顧客審査では、営業、調達、事業部門、海外拠点など、取引に関わる各部門が取引先の事業内容や資本関係、取引上の懸念などの情報を収集し、法務部など輸出管理を担う管理部門が審査を行う。

 AIエージェントは、公開情報や独自データベースから必要な情報を収集・照合し、企業の貿易コンプライアンス上の懸念を確認する。さらに、判断結果と根拠を整理した企業レポートを自動生成する。

 取引に関わる各部門は、このレポートを調査段階で参照すれば、内容を踏まえて審査結果を登録できるため、業務を効率化できる。輸出管理を担う管理部門の場合、各部門の審査結果とAIエージェントのレポートを照合することで、妥当性確認やチェック作業を効率化できる。サプライチェーン全体でリスク確認が求められる状況に対して、AIエージェントは、顧客審査業務の負荷軽減と全社のガバナンス強化に貢献する。

 該非判定では、製造や設計などの関連部門が貨物や技術の仕様を確認し、法令上の規制対象に該当するかを判断する。その後、法務部など輸出管理を担う管理部門が、判定結果の妥当性を審査する。

 AIエージェントは、各部門が収集した情報と頻繁に更新されるリスト規制の最新情報を照合し、判定に必要な項目に不足がないかを確認する。また、参考となる判定結果や、その根拠となる法令条文、技術仕様を整理したレポートを自動で作成する。担当者は、これらの情報を参照しながら、的確に該非判定を行えるようになり、属人化しやすい該非判定業務の効率化と判断品質の平準化を可能にする。

 日立ソリューションズは今後も、「DX by AX toward SX」をコンセプトに、AIの活用を通じたDXをベースに変革を推進し、価値創出と持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。