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開発者のAIツール利用が拡大中 AIはその仕事を脅かすのか

浮かび上がってくる課題

 Stack Overflowの開発者調査では、AIツールの利用の広がりや利点が理解されてきたことがうかがえるが、同時に、課題も明確になってきた。

 例えば、利用が広がっているのに、好感度は全体に下がっている。開発者のAIツールに対する好感度では、72%が「好ましい」(うち「非常に」が23.6%)、「好ましくない」が6.4%(うち「非常に」が1.2%)となった。昨年の調査では、「好ましい」が76%、「好ましくない」が3.2%だったので、使うにつれ、好感度が下がり、非好感度が上がったことになる。

 AIツールの答えの正確さを評価する質問では、「信頼できる」(43%)と「信頼できない」(30.4%)に大きく割れた。昨年は「信頼できる」が42.2%、「信頼できない」が27.2%だったので、「信頼できる」が1ポイント弱増えたのに対し、「信頼できない」が3ポイント以上の増。「信頼できない」にやや傾いている。

 またAIツールの「複雑なタスクの処理」については、43.2%(プロ開発者に限ると44.8%)が「よくない/非常によくない」と評価。「よい/非常によい」36%を大きく上回っていた。

 Stack Overflowの最高製品責任者のRyan Polk氏は結果について「昨年、生成AIは非常に強力なツールであることが明らかになったが、技術者や企業が解決しようとする問題のすべてを解決できる万能なものではないことが明らかになった」と総括している。