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EUで「AI Act」が成立 各国レベルでもAI規制の取り組み進む

各国で取り組み進むAI規制

 AIの規制では先週、ほかにも大きな動きがあった。5月21、22日、韓国・ソウルで韓国・英国共催の「AI Seoul Summit 2024」が開催された。2023年に「ブレッチリー宣言」をまとめた英国の「AI Safety Summit」に続くものとなる。

 英国は2023年11月、1億英ポンド(約190億円)を投じてAI Safety Instituteを立ち上げた。AIシステムの評価やAI安全性の研究を推進し、国際的な情報交換を行う機関だ。Rishi Sunak首相は「AIはエキサイティングな技術だが、恩恵を受けるためには安全性の確保が不可欠だ」と声明を出している。

 AI Seoul Summitには、英国、韓国、日本など10カ国とEUが参加。AIの安全性を研究する国際的なネットワーク設立を進めることで合意した。

 AI Safety Instituteでは参加国の研究者らがAIモデルのリスク、能力などの情報を共有する。また、特定のAI安全性に関するインシデントのモニタリングも行うという。Euronews.nextが伝えている。

 ほかにも、米国では対外投資制限を含むAI規制を検討している。日本も5月22日に9回目となる「AI戦略会議」が開催された。前月には「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」をとりまとめたところだ。