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成長市場から突然の撤退 Google CloudがIoTマネージドサービスを終了

「顧客は見捨てられたように感じている」

 Google Cloudの発表はユーザーや開発者に衝撃を与えた。Hacker Newsには顧客に送られたメールが投稿され、多くのスレッドが付いている。

 ユーザーの1人は「数年前からCloud IoTを使っており、これから代替を探さなければならない」。また、「私はこれまでGCPを擁護する者だった。Googleはすぐに製品を葬ることで有名だが、GCPは比較的安定していた。だが、この件で意見を変えた」とも記している。

 別の元ユーザーは「まさに、これが理由で最近GCPから完全に移行した。もう十分だ。基本レベルのインフラを終了することはないかもしれないが、単純に信頼できない」と書き込んでいる。また「Googleは、いっそGoogle Cloud事業を丸ごと終了してはどうか。普通の感覚があればGoogleのサービス上にビジネスを構築しようとは思わないはずだ」という書き込みもある。

 こうした声を挙げながら、Tech CrunchやThe Registerは、Google Cloudが2021年7月、企業向けに安定性の高い「Google Enterprise API」を発表した際、ブログで表明したポリシーを引用している。

 サービスの変更・停止の際の考え方で、以下のようなものだ。「顧客のシステムが予想通りに動作し続け、予期しない開発作業を誘発しないよう、APIが安定している必要がある」「非推奨または急激な変更が避けられない場合、その移行の負担を可能な限り軽減する義務がわれわれにある」

 Tech Crunchは、「このポリシーがあるにもかかわらず、Hacker Newsに投稿した顧客は見捨てられたように感じている」と皮肉っている。

 なお、GoogleのIoT向けのAndroid「Android Things」も2021年に終了している。メディアやユーザーには、「Killed by Google」(Goggleが立ち上げては打ち切ったサービス群)を挙げる声も多い。