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データクラウドを次の段階へ Snowflakeがアプリ開発・運用に拡大

完全なデータクラウドへ向けた大きな一歩

 Snowflakeは、ストレージと計算処理の分離や、標準SQLベースなどの特徴で企業や開発者の支持を得てきた。獲得した顧客は約6300(4月30日現在)に上り、これをベースにプラットフォームとしての地位を拡大しようとしている。

 この方向性をアナリストも支持しているようだ。SiliconANGLEのビデオセッションに登場したVenteraのアナリスト、David Menninger氏は、Snowpark for Python、Native Application Frameworkについて、「アナリティクスを活用しやすくなる」と顧客のメリットを説明する。DX化の流れに沿った方向だ。

 Amalgam Insightsのチーフアナリスト、Hyoun Park氏は「Snowflakeの顧客はトランザクションデータをSnowflakeの提供するサービスの中の“ギャップ”と感じており、UnistoreはSnowflakeが完全な機能を持つデータクラウドとなるための大きな一歩になる」とThe Registerに述べている。

 また、そのデータウェアハウスからデータクラウドへの拡張は、投資家の「ほとんど不可能」な期待に応えるものだったとも付け加えている。

 2020年に同年のテクノロジー業界最大のIPO(新規株式公開)を達成したSnowflakeだが、昨年11月に400ドルを突破した株価は、その後下落が続いている。今年5月には150ドルを切り、Snowflake Summit前は110ドル前後。開催後、やや反発したものの、勢いは弱い。

 テクノロジー業界全体の厳しい状況の中、クラウドの潮流を見る上でも、同社の動向は注目に値する。