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DevOpsの波に乗って大型IPO リポジトリ管理のGitLab

評価額は高すぎる?

 順風満帆で航海に出たGitlabだが、今後については厳しい見方がある。

 IPOの2日前にForbesに寄稿した、投資家向けツールNew ConstructsのCEO、David Trainer氏は、GitLabの株価について「せいぜい1株5ドル、時価総額にして7億7000万ドル。予想レンジの中値より91%下げる」と記した。

 その根拠として、「フリーミアムモデルには収益性がない」「TAM(獲得可能な最大市場規模)は大きくても、GitLabのシェアは0.5%」「Microsoftなど巨人との競合関係」といったことを挙げている。

 フリーミアムについては、GitLabの無償ユーザーは3000万、有料ユーザーは1万5356であることを指摘し、「フリーミアムのコンバージョン率の平均は2~5%であるのに対し、GitLabは1%以下」とする。

 会計年度2020年と2021年で、売上高は上がっても中核利益は減っていることも指摘する。実際、2020年度は売上高1億5220万ドルに対し、1億9220万ドルの損失を計上している。IPO前のキャッシュは、わずか2億7630万ドルだった。

 また、GitLabが差別化とするオープンソースについては、「セキュリティ上のリスク」もあると投資家に注意を促す。

 CNBCも、GitLabのビジネスが「不動産コストがかからず、機能構築に協力してくれる無報酬の開発者が多数いるにもかかわらず、営業とマーケティングに多額の費用がかかっている」と指摘。同社が成長を維持するためには、外部からの資金調達が欠かせないとする。