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DevOpsの波に乗って大型IPO リポジトリ管理のGitLab

「GitHubの陰に隠れながら成長」

 170億ドルというGitLabの市場評価額は、2018年のMicrosoftのGitHub買収額75億ドルの2倍以上だ。3年の時が流れ、DevOpsの波が押し上げたとはいえ、大成功であることは間違いない。

 CNBCは、「GitHubの陰に隠れて成長したGitLab」と題して、GitLabの歴史をたどっているが、同社は当初からライバルを強く意識していたようだ。

 GitLabは創業の翌2012年、ライバルGitHubがAndreessen Horowitzから1億ドルの調達に成功したのを目の当たりにしている。その3年後、Y Combinatorのアクセラレータープログラムに参加したSidbrandij氏は、2分間のプレゼン中に3回もGitHubに言及したという。

 また、2018年のMicrosoftによるGitHub買収の際には、すかさずブログ記事で「おめでとう」と投稿。「ソフトウェア開発者の影響力が大きくなっていることを実証するもの」と祝福しながら、自社の製品について、「複数のツールを統合するよりも、DevOpsライフサイクルをサポートするために構築した単一のツール」と述べ、「製品の中核がオープンソースであり続けること」をアピールした。

 GitLabの顧客には、Goldman Sachsや、Siemens、NVIDIAなどが名を連ねる。

 CNBCは、GitHubがMicrosoftに買収されたことで、GitLabは2つのチャンスを得たと分析する。1つは、「Microsoftに不信感を持つオープンソース開発者の受け皿となれた」こと。もうひとつは、「Azureと関係の深いGitHubに対して、パブリッククラウド中立型というポジションを獲得できた」ことだ。

 Microsoftは、Azure促進にGitHubを利用するとみられている。実際、今年初めに発表されたGitHubのクラウド開発環境「Codespaces」は、Azure上で提供される。このとき、GitLabの企業ユーザーが急激に増えたという。

 Sidbrandij氏は、AmazonとGoogleがGitLabのツールを販売していることを挙げ、それらが「ここ数年で強化されている」とも述べている。