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ハイブリッドクラウドで石油業界に変革を IBMとSchlumbergerの提携

ハイブリッドの価値はパブリックの2.5倍

 石油業界は、深穴加工機などの大型機械を利用するが、採掘で使われるマシンなどはインターネット対応が始まった段階。デジタル化はこれからという。オペレーションのデータを収集し分析することで、安全管理、故障予測、採掘作業の効率化などが期待できる。

 Schlumbergerのデジタルサブサーフェスソリューション担当グローバルディレクター、Trygve Randen氏は「データの取得が重要な部分だが、標準的な方法で取得し、プロセスに関与している専門家に適切に提供しなければならない」と課題を語る。

 現在、プロセスの多くでは、多数の企業の専門家がかかわってバラバラのアプリケーションを使っているという。そのアプリケーションに合わせてデータを複製することは整合性や一貫性を損ない、時間もかかる。

 IBMは、大規模な企業や組織では「単一のデータソース作成が重要」で、「ハイブリッドクラウドアーキテクチャでは、パブリッククラウドのみのシステムの2.5倍の価値が得られることがわかった」(Manish Chawlaエネルギー・資源担当グローバルマネージングディレクター)とアピールする。

 DELFIは現在、パブリッククラウドで業界に提供されているが、世界の石油・ガス会社の半分は簡単にアクセスできない状態という。パブリッククラウドの到達範囲や、各企業が採用する特定のアーキテクチャの制約のためとRanden氏は解説する。

 SchlumbergerとIBMは、OSDUの推進で、より広く、多くの石油・ガス会社を巻き込み、合理化を図る考えだ。