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“アフターコロナ”見据え Alibabaがクラウドに282億ドル投資

新型コロナ下の支援でクラウドのメリットを見せた

 Alibaba Cloudは、コロナ問題では中国政府機関や各国の企業を支援してきた。3月には、世界の医療従事者向けのバーチャルコミュニティ・ソリューションを発表した。ベースになったのは同社のオンライン会議「DingTalk」で、リアルタイムAI翻訳技術を使うことで、中国語、日本語、英語など11の言語でやりとりできるという。

 また、特定地域でウイルスの広がり、ピーク、期間などを予測するモデル、CTスキャンのイメージ解析ソリューションなどを提供。小売向けには、ECビジネス開設を容易にするソリューションもある。

 在宅勤務や外出禁止などの措置を受け、働き方や消費行動は大きく変わりつつある。ビジネスでは、オンラインでのビデオ会議、クラウドを利用したコラボレーションなどの急速な普及している。

 Alibaba Cloudは17日に「Alibaba Cloud Meeting」も発表した。「Zoom」など同様、ビデオ会議のニーズに応えるものだ。

 そして同社だけでなく、Tencent Cloud、Baidu AI Cloudなど中国のクラウド大手がそれぞれ新型コロナ危機に際して、政府や企業、研究機関などを積極的にサポートしてきた。クラウド企業の力を示したと言えるだろう。

 Canalysは中国クラウドインフラ市場について、「2020年の見通しは明るい。企業は事業継続の手段を評価しており、アプリケーションのクラウドへのシフトを進めようとしている」と述べている。