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「Azure Arc」で「Hybrid 2.0」へ Microsoftがハイブリッド戦略を強化

「Hybrid 2.0」

 MicrosoftウォッチャーのMary Jo Foley氏は、同社の動きを「Hybrid 2.0」と表現する。狙いは「Azureを、IT担当者がエッジ、オンプレミス、マルチクラウドのソフトウェアとサービスを管理する場所にすること」だという。

 「Hybrid 2.0」は、もともとMicrosoftでAzureのCTOを務めるMark Russinovich氏の言葉だ。「1.0」は2017年に発表した「Azure Stack」だ。オンプレミスでAzureサービスが利用できるというものだが、戦略には紆余曲折あったようだ。

 Foley氏によると、当初は任意のハードウェアでAzure Stackを動くようにする計画だったが、MicrosoftはAzure Stackアプライアンスがきちんと機能するために一部のハードウェアベンダーと組む認定方式をとった。

 これが不評を買い、その間にライバルはハイブリッド戦略を一歩進めた。AWSの「AWS Outposts」や、Googleの「Anthos」がそれにあたる。

 「Azure Arcは、AmazonのOutposts、GoogleのAnthosに対するMicrosoftの回答のようだ」とGartnerのバイスプレジデント、Sid Nag氏はFoley氏に語っている。Foley氏はAzure Arcで重要になるARMについて、Azureリソースの管理以上の役割を持つだろうとも予想する。

 ARMは全てのAzureリソースに対して、Azure Shell、API、役割ベースのアクセス制御、Azure Policyを使えることから、「Microsoftの目標は、Arc戦略の一部として、エッジ、オンプレミス、マルチクラウドにまたがってAzure DevOpsとセキュリティを活用できるようにすること」とみる。

 なお、MicrosoftはAzure Arcの発表に合わせ、Azure Stackを「Azure Stack Hub」と名称変更している。