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大市場ヘルスケア狙うApple ライバルも活発な動き

Appleの野心

 Appleの動きを詳細に分析したZDNetは、Appleが「ヘルスケア事業のビルディングブロックを作っている」と分析する。Appleは2014年に初代Apple Watchで「HealthKit」プラットフォームと「Health」アプリを導入。2016年には、健康管理サービスのSDK「CareKit」と「ResarchKit」を開発者向けに提供開始した。

 2018年のApple Watch Series 4では心拍数だけではなく、心電を測定できるECGを導入。米食品医薬品局(FDA)の認可も受けている。新モデル「Apple Watch Series 5」の発表前には、ヘルスケアテックAllscriptsと提携し、AppleのHealth Recordsを自社電子カルテサービスに統合すると発表している。

 それだけではない。Appleは企業にウェルネスプログラムを提供するVirgin Pulseと提携しており、Apple Watch製品サイトには企業ウェルネス向けの機能をうたうページも用意した。「Appleは積極的にApple Watchを“企業のウェルネスプログラムの中心”としてプッシュしている」とZDNetは言う。

 Business Insiderによると、Apple Watchの2018年のウェアラブル市場シェアは約50%で、2200万台を販売した。

 医療系の研究は参加者、つまりデータがあって成立する。Apple Watchはパートナーには魅力的だろう。データを提供する側には特別なことをする必要はなく、提供側・利用側の双方にとってまたとないデバイスかもしれない。

 だが、Appleの戦略にも突っ込みどころは多々あるようだ。