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「Windows 10 Mobile」が終了へ モバイル戦略で苦闘するMicrosoft

「Andromeda」と「Surface Phone」

 Windows 10 Mobile終了で、Microsoftがモバイルで次にどう出るのかへの関心も高まっている。この騒動の前、MicrosoftウォッチャーのMary Jo Foley氏は、同社の次のモバイル戦略として名前の出ている「Andromeda」について、現時点で判明している詳細をまとめており、参考になりそうだ。

 Andromedaは今年2月に一部のメディアが“次期モバイルデバイス”として伝えたが、Jo Foley氏によると、これにはデバイスだけではなく「Andromeda OS」も含まれるという。Andromeda OSは「Windows Core OS」とも呼ばれ、Windows 10 Coreの共通部分である「OneCore」上のWindows 10実装だと解説する。

 Jo Foley氏の情報源は「Windows 10の心臓」と説明した。その特徴からWindows 10が完全に実現できなかった「ユニバーサル性を実現」し、Windows 10デバイス上で動くものになるという。Andromeda OSはまずAndromedaデバイスで提供する予定で、その登場は2018年以降になりそうだとJo Foley氏は述べている。

 一方、Microsoftの別のモバイルデバイスとして以前からうわさの出ている「Surface Phone」については、登場が怪しくなっているようだ。

 Forbesは、2014年に「Surface Mini」が日の目を見ることなく消えていった例を挙げながら、「MicrosoftがSurfaceブランドのスマートフォンをリリースする保証はない」とする。またTech Advisorはさらに踏み込んで、「Surface Phoneが現実のものになる可能性はなさそうだ」との見解を示している。

 追い打ちをかけるようなのが、調査会社Canalysの予想だ。同社CEOのSteve Brazier氏は10月初めに開いた自社のイベントで、「Microsoftは2019年までにSurface事業から撤退するだろう」と述べた。Channelnomicsなどが伝えたもので、理由として、(1)Nadella氏はソフトウェアを得意としている、(2)Surface事業は安定していない――の2つを挙げたという。

 Microsoftがモバイル戦略をどのように進めていくのか、まだ不透明な部分が多い。その分、興味は尽きない。