Infostand海外ITトピックス
謎のモバイル版Surface、「一つのWindows」の重要なピース?
2017年6月12日 11:12
「1つのWindows」が近づく
Microsoftは、PCからモバイル、さらにXboxやHoloLensまで、Windowsをさまざまなデバイスの「ユニバーサルOS」にすることを目指している。既に、中核部分は「OneCore」へ、アプリケーションプラットフォームはUWPへと共通化しており、残るシェルは、CSHELL(Composable Shell)として取り組んでいるところだ。
Windowsシェルは、スタート、ウィンドウ管理、アクティビティセンター、設定、タスクの切り替えなどの処理を行い、ユーザーインターフェイスを規定する。CSHELLによる統一が実現すれば、どのWindowsデバイスも、同じような感覚で操作できるようになる。
そして、その開発は、進んでいるようだ。
Windows Latestが6月5日付で報じた“リーク動画”は、開発中のWindows 10 Mobile用新ユーザーインターフェイスを撮影したものだという。この動画では、「ライブタイル」の形やサイズの変更、Continuumで外部ディスプレイに表示した際にマルチウィンドウを表示するなど、かなりPC版に近づいていることが見てとれる。現行のWindows 10 MobileのContinuumにはデスクトップの仕組みはなく、同時に使えるアプリは1つで、全画面に表示される。
一方、Microsoft専門メディアの間では、今年2月、「Andromeda」という名のプロジェクトが浮上してきた。各メディアの説明は、「電話機能を備えたタブレットか何かのモバイルデバイス」(Mary Jo Foley氏のAll About Microsoft)、「OneCoreのビジョンに属するプロジェクトで、CShellの一部」(silicon.fr)、「Windows 10デバイスの新しいデスクトップ体験」(Computerworld)など、ソフトウェアなのか、ハードウェアなのかも判然としない。
ただ、「1つのWindows」のユーザー体験を実現するものという点で共通しており、これまでPCとはかけ離れていたモバイル版Windowsの改善が具体化していることがうかがわれる。さらにWinCentralは、「AndromedaプラットフォームがSurface Mobileを動かしているのではないか」とまで言っている。
ところで、Andromedaといえば、AndroidとChrome OSを統合するGoogleのプロジェクトもAndromedaだった。いずれもPCとモバイル、異なるプラットフォームの統合を目指すプロジェクトだが、ライバル同士で同じ名を付けたのは何かの因縁だろうか――。