Infostand海外ITトピックス

謎のモバイル版Surface、「一つのWindows」の重要なピース?

ARM版Windows 10に欠落しているモバイル製品

 Surface Mobileでまず注目すべきは、ARM系のSnapdragonを搭載するという点だろう。Surfaceシリーズは、散々な結果に終わった初代と2代目のモデル(Windows RT搭載)の後は、最新のSurface ProまですべてIntel CPUで動作している。

 Microsoftは昨年末のハードウェアイベント「WinHEC」で、QualcommのARMプロセッサで動作する「Windows 10 ARM」を発表している。その特徴的な機能として、低消費電力、eSIM対応で「Allways On」の常時ネットワーク接続が可能、UWF(Universal Windows Platform)のほかx86エミュレーターを介してwin32アプリケーションも動作できることなどがある。Surface MobileがSnapdragonで動くということは、Windows10のフル機能を使えると考えられる。

 Microsoftの計画ではWindows 10 ARMは6~14インチのデバイスで動作するとのことだったが、今年5月末の「COMPUTEX TAIPEI 2017」でサポートを表明したAcer、Dell、Huawei、HP、Lenovoなどの製品はすべてPCで、モバイルが欠落していた。

 そこへ浮上したSurface Mobileは、モバイルという“ミッシングリンク”を埋めるものかもしれない。動画が本物だったのか、何者かのフェイクだったのか、もはや検証のしようもないが、確かに「あるべきデバイス」と考えられるのだ。