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Googleの大きな野望? 謎のOS「Fuchsia」

AndroidとChrome OSを統合する「Andromeda」

 Fuchsiaのユーザーインターフェイスは、そのデザインから、スマートフォンやタブレットで使うことを想定していると考えられる。そこでメディアは、Android OSの後継製品、あるいは、AndroidとChrome OSを統合するOSという視点から報じた。

 実はAndroidとChrome OSの統合は以前から何度もメディアを騒がせてきた。Wall Street Journalは2015年10月、Googleが統合計画を進めており、既に2年以上取り組んでいると報じた。リリース目標は2017年であると消息筋の話として伝えている。また、もともとGoogleは、Webベースのアプリケーションで先進的なChrome OSを推進したかったのだが、ソフトウェアをダウンロード/インストールする従来型OSのAndroidの人気が高かったため、両OSを並行して進めざるをえなかったのだと経緯を解説している。

 このときWall Street Journalは「AndroidにChrome OSを組み込む」と説明しており、統合のベースはAndroidになると考えられていた。だが、昨年9月、Chrome OSでもAndroidでもない「Andromeda」という別のOS名が浮上し、Googleが全く新しいOSを作っているらしいことが明らかになった。

 専門情報サイトのAndroid Policeなどが、同10月のGoogleのハードウェア関連イベントでAndroidの発表が行われる模様と報じた。またイベントでは「Pixel 3」(開発コード名:Bison)という超薄型ノートが発表される予定で、これに搭載されるのがAndromedaだということだった。Pixel 3は、Googleが2013年にオリジナルブランドで発売した「Chromebook Pixel」の第三世代機にあたるものだ。

 この予想はモバイルファンを大いに沸かせたが、ふたを開けてみると、どちらの発表もなかった。その後、ハードウェア事業トップであるRick Osterloh氏が「これ以上は、Googleブランドのラップトップを作る計画はない」(今年2月28日付のレビューサイトTrustedReviews)と発言したと伝えられ、Pixel 3は消滅したかと思われた。が、ごく最近、LGがPixel 3製造を担当すると報じられるなど、混沌としている。

 他方、Andromedaの計画は生きているようだ。再び姿を現したのがFuchsiaということらしい。