Windows Server 2012研究所
サービスパックではなく、まったく新しいWindows? Windows 8.1を見る 【前編】UI編 (「スタート画面」のタイルサイズが増えた)
(2013/7/25 00:00)
「スタート画面」のタイルサイズが増えた
Windows 8.1では、スタート画面に表示されるタイルのサイズが、小、中、広い(幅広)、大きいの4つになった。解像度の高いディスプレイなどでは、大きなタイルは情報を表示(ライブタイル)するには便利だ。
ただし、大きいタイルはWindows 8.1から用意されたため、既存のアプリには大きいタイルサイズが用意されていない。このあたりは、アプリがWindows 8.1対応していけば、どんどん増えていくだろう。
また、Windows 8が不評だった理由の1つに、アプリが探しにくいということがあった。すべてのアプリやデスクトップアプリケーションがスタート画面のタイルとして登録されているわけではないからだ。
アプリを探すには、チャームバーに表示される「検索」で「アプリ」を選択して、キーワードを入れるか、すべてのアプリから目視で探すかしかなかった。
Windows 8.1では、「スタート画面」で下から上にスワイプするか(タブレットなどの場合)、「スタート画面」の左下に表示されている↓をクリック(マウス使用時)すれば、インストールされているアプリやデスクトップアプリケーションが名前順に表示されるようになっている。
これなら、検索からいちいちアプリを探さなくても、簡単に見つけられる。デスクトップ画面でも同じような機能があると、デスクトップアプリケーションを簡単に起動できるのだが。
1画面で3つ以上のアプリが表示可能に
Windows 8では、最大1画面に表示できるアプリは2つだけだった。画面サイズもメイン画面が2/3、スナップビューが1/3と決まっている(スナップビューは左右どちらにも置くことができた)。
5月までは、MicrosoftのWindows 8/RTタブレットに対するルールが厳しく、1366×768ドット(WXGA)が下限となっていたため、8インチサイズなど、小さなサイズのタブレットを開発できなかった。
しかし、このルールをMicrosoftが緩和したことで、Acerの8インチタブレットICONIA W3が発売された。ICONIA W3は、1280×800ドットで、今までのWindows 8のルールでは発売できなかった製品だ。ただし、ICONIA W3では、画面に1つのアプリしか表示できない。
これでは不便だということで、Windows 8.1では、1画面に複数のアプリを表示できるように改良された。これにより、画面を3分割したり、ユーザーのカスタマイズで、自由にアプリのサイズを変更したりことができる。
ただ、アプリの画面サイズの最小は横500ドットで、Windows 8で必須とされていたスナップビューは廃止され、スナップビューと同じサイズ(横320ドット)のウィンドウサイズをオプションとして推奨している。
またWindows 8/8.1のModernアプリは、画面上に表示されなくなるとバックグラウンド動作(サスペンド)になるため、省電力動作状態になり、情報のアップデートなどはひんぱんに行われなくなる。
このような仕組みは、バッテリで動作するタブレットを考慮して、アプリの動作による電力消費を押さえる意味がある。しかし、タブレットやノートPCなどの、解像度に制限のあるフォームファクタならともかく、デスクトップPCなどのように大きなディスプレイを使用したり、マルチディスプレイを使用したりしている環境においては、Windows 8の制限は非常にもどかしい。
Windows 8.1は、マルチディスプレイの環境においても複数のアプリを表示できる(表示しているアプリはアクティブになり情報の更新などが行われる)。
これなら、マルチディスプレイ環境においてもWindows 8.1は利用しやすくなるだろう。メインディスプレイでWordやExcelなどを使って作業をしつつ、サブディスプレイにSkype、Line、Twitter、Facebook、メールなどの情報を表示すればいい。