Windows Server 2012研究所

サービスパックではなく、まったく新しいWindows? Windows 8.1を見る 【前編】UI編 (デスクトップ画面をログイン時に表示可能)

デスクトップ画面をログイン時に表示可能

 Windows 7/Vistaユーザーなど、今までWindowsを利用していたユーザーから不評だった点が、ログイン直後に表示される画面がスタート画面であり、よく利用するデスクトップ画面が最初に表示されないことだった。

 デスクトップ画面に移動するためには、スタート画面からデスクトップタイルをクリックする必要があり、毎回、毎回このステップを行うのはいささか面倒だ。デスクトップアプリケーションをひんぱんに利用する現状では苦痛でしかない。

 そこでWindows 8.1では、ログイン時に、デスクトップ画面を一番最初に表示できるようになった。

デスクトップ画面のタスクバーにカーソルを合わせて右クリックすれば、タスクバーとナビゲーションのプロパティが表示される。ナビゲーションタブでは、ログイン時に直接デスクトップ画面に移動するモード設定がある。これを使えば、ログインすれば、デスクトップが表示されるため、Windows 7/Vistaなどと同じ使い方ができる

 また、デスクトップ画面の左端に“スタートボタン”が用意された。ただし、このスタートボタンは、Windows 7までのスタートボタンと異なり、左クリックするとスタート画面に切り替わる仕様になっている。

 また右クリックすると、タスクマネージャー、コントロールパネル、エクスプローラーなどのプログラムメニューが表示される。このプログラムメニューをユーザー自身がカスタマイズすることはできない。

 つまり、Windows 8.1になりスタートボタンが戻ってきたといっても、プログラムメニューが表示されるわけではない。アプリの起動は、これまで通り「スタート画面」から行うことになるわけだ。

 なお、マウスを利用している場合、スタート画面やModernアプリの左下隅にマウスカーソルを移動すると、スタートボタンが表示される。スタート画面でスタートボタンをクリックすると、1つ前の画面に移動する。Modernアプリやデスクトップ画面では、スタート画面に移動する。

Windows 8.1では、デスクトップ画面の左下隅にスタートボタンが追加された。スタートボタンを左クリック(タッチ)すると、スタート画面に切り替わる
デスクトップ画面のスタートボタンを右クリックすれば、メニューが表示される。このメニューからシャットダウンすることも可能
Modernアプリでもスタートボタンは表示される。ここでも、右クリックでメニューが表示される

 実は、Windows 8でもスタートボタンと同じような機能は用意されていた。デスクトップ画面でマウスカーソルを左下隅に移動すると「スタート画面」のサムネイルが表示される。ここで、マウスの右ボタンをクリックするとプログラムメニューが表示された。Windows 8.1ではボタンをつけることで、ユーザーにわかりやすいようにしている。

 ただ、Windows 7までのユーザーやデスクトップアプリケーションをひんぱんに利用するユーザーにとっては、Windows 8.1のスタートボタンは使いやすいとはいえない。こういったユーザーは、サードパーティのスタートメニューソフトを利用した方がいいだろう。

(山本 雅史)