クラウド&データセンター完全ガイド:データセンターサービスガイド

さくらインターネット――実績と信頼の高性能ストレージのサービス化で企業のデータ管理・活用にもっと自由と安全を

ストレージ専有 with NetApp
さくらインターネット
http://www.sakura.ad.jp/

さくらインターネットは、ネットアップのストレージ「NetApp FASシリーズ」を企業・組織で専有できるクラウドサービス「ストレージ専有 with NetApp」を提供している。資産を持たずに高性能・高信頼のストレージが利用できるとあって、その注目度は高い。しかもストレージの設置先は、さくらインターネットの東京・大阪・石狩リージョンから選択できるため事業継続計画(BCP)や災害時復旧(DR)などの用途にも最適だ。

増え続けるデータ、高まるストレージ増設要求

 企業のIT担当者にとって、ストレージ環境をどう整えるかは頭の痛い問題の一つだろう。管理すべきデータは年々肥大化し、重要度も増している。経営層からはBCP/DRへの対応とITコストの抑制を同時に迫られる場合もある。仮に、データの肥大化やBCP/DR要求に対応すべく、ストレージ環境の大幅増強・改革に踏み切ろうとしても、機器の設置場所の確保や選定はそう簡単なことではなく、往々にして、多額の初期投資や運用コストの増大を強いられる。結果として、抜本解決の糸口が見つけられないまま、「急場しのぎのNAS」が増殖し、データのサイロ化が進行するといったケースも少なくないのではないだろうか。そこで必要とされるのが、もっと手軽に、低コストで、高機能・高性能なストレージリソースを確保する手だてだ。それが、さくらインターネットとネットアップが提供している「ストレージ専有 with NetApp」のサービスにほかならない。

図  「ストレージ専有 with NetApp」を取り巻く、さくらインターネットのデータセンター&ネットワーク

安全・高効率のデータセンターで高性能NetAppストレージを専有

 ストレージ専有 with NetAppは、ストレージ装置とネットワーク回線を1社で専有するタイプのサービスだ。データセンターに対するストレージの設置作業やラック電力・重量設計、日々の運用管理などはすべてさくらインターネットが受け持つ。また、ストレージ装置の費用や電力費、保守費、回線費はすべて利用料金に含まれており、スケールアップも簡単だ。そのメリットについて、さくらインターネット ビジネスディベロップメント事業部 シニアセールスチーフの三國雄太氏は次のように説く。

さくらインターネット ビジネスディベロップメント事業部 シニアセールスチーフ 三國雄太氏

 「ストレージ専有 with NetAppをご利用いただければ、弊社が展開する堅牢なデータセンターやバックボーンネットワーク上で必要なインフラが整えられ、かつ、クラウド利用によって機器運用の煩わしさからも解放されます。しかも、弊社の展開する専用サーバやさくらのクラウドなど、サーバリソースが必要なときに必要なだけご活用いただけるのです」

 例えば、さくらインターネットの石狩データセンターは、最新の外気冷却・電源設備を備えた施設で、PUEも通年平均で1.11、最高値で1.0台と非常に低く、それが安価で高品質なサービス提供につながっている。加えて、石狩データセンターは自然災害のリスクも低く、BCP/DR用途にも適している。

 さらにもう一つ、専有できるストレージが、エンタープライズ・ストレージとしての実績・信頼が高い「NetApp FASシリーズ」であることも魅力だ。シングルコントローラ/デュアルコントローラ、ドライブ数、容量などの構成は用途に合わせたプランが用意されているほか、FASシリーズはCIFSやNFSなどの標準的なプロトコルに対応しているため、既存のストレージシステムに容易に組み込むこともできる。

 「加えて、『SnapMirror』の機能が利用できる意義も大きいはずです」と、ネットアップ システム技術本部 カスタマーブリーフィングセンター長 エバンジェリストの河西学氏は語り、こう続ける。

ネットアップ システム技術本部 カスタマーブリーフィングセンター長 エバンジェリスト 河西学氏

 「SnapMirrorは、遠隔地への高速なデータ転送を実現するソフトウェアで、ネットアップ製品のユーザーに古くから愛用されているレプリケーションツールです。さくらインターネットの環境はSnapMirrorの活用に適したネットワーク環境が整っていますので、例えば、東京と石狩でレプリケーションを実施すれば、真のDRが実現されるでしょう」

 実際、さくらインターネットの計測によると、東京から石狩までのデータ遅延は16~17ミリ秒程度で、石狩データセンターをファイルサーバやバックアップ用途として使ううえでも問題のないレベルにある。

クラウド指向のストレージと堅牢なデータセンターの融合がもたらす変革

 河西氏によれば、ネットアップには「データは一つの場所で固定的に管理するものではなく、動かすもの」という考え方があり、それに基づいて設計されているネットアップ製品は、クラウドサービスとの親和性が非常に高いという。さくらインターネット ビジネスディベロップメント事業部部長の池田克之氏は、そうしたネットアップ製品の特性に早くから着目し、サービス化に取り組んできた。

さくらインターネット ビジネスディベロップメント事業部 部長 池田克之氏

 「そもそも、企業のデータを災害リスクの高い東京近郊に置いておく必要性・必然性はないはずです。石狩データセンターならばより安全ですし、ストレージ環境のみならず、既存サービスのさくらのクラウドや専用サーバとの構内接続ができることも検証済みです。ですから、例えば、クラウド上でアナリティクス環境を構築すれば、SnapMirrorでデータを石狩へ移動させておき、そこで分析し、結果だけを東京で受け取るといったことも可能になると思います」(池田氏)。

 こうしたITインフラのサービスは、SIerにもメリットをもたらすものだ。例えば、このサービスにより、顧客のBCP/DR、アナリティクスのニーズにスピード感を持って対応することが可能になる。また、ITインフラの制約を受けず、自由な発想で自社の強みやノウハウをサービスへと昇華させ、提案の幅と商機をともに広げることもできるのである。その辺りの可能性を踏まえつつ、池田氏は、ネットアップとの協業の今後をこう展望する。

 「ネットアップのストレージと、当社のサービスやリソース、さらに、場合によっては他社のクラウドサービスを組み合わせることで、きわめて広範な用途・ニーズに対応することができます。エンドユーザーの足りていない部分、SIerがカバーしきれていない部分を安定的なインフラで補完しながら、これからも、より安全で、自由度と経済効率の高いデータ管理・データ運用のあり方をさまざまに提案していきます」

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