クラウド&データセンター完全ガイド:データセンターサービスガイド

NTTPCコミュニケーションズ――複数のパブリッククラウドを組み合わせて活用できるハイブリッド/マルチクラウドインフラをワンストップで提供

WebARENA IaaS
Master'sONE インタークラウドネットワーク
NTTPCコミュニケーションズ
http://web.arena.ne.jp/symphony/

NTTPCコミュニケーションズが2015年1月に提供を開始した「Master's ONE インタークラウドネットワーク」は、企業ネットワークと複数のパブリッククラウドを閉域網でシームレスに接続するサービスだ。ネットワークインフラから、NTTPC「WebARENA」IaaSの豊富なラインナップと異なる事業者のクラウドサービスまでを連携、「ハイブリッド/マルチクラウド」の活用を強力に支援する。

ハイブリッド/マルチクラウドに対応し、ワンストップでインフラを提供

 近年、多くの企業において、必要に応じ社内ネットワークとクラウドを組み合わせ、システムを最適化するハイブリッドクラウド、さらには複数のクラウドサービスも相互接続して利用するマルチクラウドの活用が進められている。NTTPCコミュニケーションズ データセンタ事業部エンタープライズサービス部 担当部長の横井雅樹氏は、「お客さまは、多様なプラットフォームを用途や機能に応じて使い分けるようになっています。当社ではそうしたニーズに応え、ハイブリッドクラウドをインテグレーションして提供してきました」と話す。

(写真左より)データセンタ事業部エンタープライズサービス部 大久保敦史主査、釜田良平担当課長、横井雅樹担当部長、ネットワーク事業部サービス開発部 橋本将佳担当課長、データセンタ事業部 エンタープライズサービス部 細谷仙子氏

 同社ではインターネット回線はもちろん、閉域ネットワークなど、多様なネットワークサービスを提供している。それに加え、堅牢でセキュリティの整ったデータセンターを活用したハウジングサービスや専用サーバーサービス、IaaS、SaaSなどのクラウドソリューションを提供。これらの幅広いサービスラインナップを組み合わせて、顧客のニーズに応えてきた。「最近では“ネットワークを含めてワンストップでインフラを提供して欲しい”というお客さまのニーズが強くなってきました。それも、当社のサービスだけに閉じない、他事業者のサービスとも連携して、トータルで構築から運用まで任せたいというご要望です」と話すのは、データセンタ事業部 エンタープライズサービス部 ハウジング担当の細谷仙子氏だ。

 そうしたニーズに応え、同社が2015年1月に発表したのが、「Master'sONE インタークラウドネットワーク(以下、インタークラウドネットワーク)」である。これは、企業ネットワークと複数のパブリッククラウドを閉域網で接続することで、シームレスなハイブリッド/マルチクラウドの活用を可能とするネットワークサービスだ。NTTコミュニケーションズの「Bizホスティング」やAmazon Web Service,Inc.の「AWS」をはじめ、「Microsoft Azure」、「Salesforce1 Platform」など、多様なクラウドサービスへのシームレスな接続環境を提供する(図)。ネットワーク事業部 サービス開発部 ネットワークサービス開発担当 担当課長の橋本将佳氏は、「当社内のサービスだけでなく、他社のパブリッククラウドともシームレスに繋げられることで、お客さまは複数のクラウドを柔軟に組み合わせ活用することが可能です」と説明する。

高品質なネットワーク基盤とSEの支援で、柔軟にシステムを提案

 セキュアで高品質なネットワーク基盤を提供していることも、大きな特長だ。「パブリッククラウドを使い分けていく上で、お客さまからは、セキュリティはもちろんのこと、LANで利用していたのと変わらない安定性、速度が求められています。そうしたニーズに応えることができるのが、インタークラウドネットワークです」と横井氏は強調する。

 その基盤となるものが、VPNサービス「Master'sONE」だ。Master'sONEは堅牢なネットワークの構築・運用はもとより、アプリケーションの領域に至るまで一連のビジネスソリューションをワンストップで提供する、信頼性の高いネットワークサービスである。このネットワーク基盤に加え、豊富な知見とノウハウ、そして高い技術力を持った同社のSEがワンストップでシステムの適合化を行うことで、ユーザーの多様な要望に的確に応えるネットワークが実現される。

 「当社のMaster'sONEとWebARENA SymphonyなどのIaaS、それにインターネットを組み合わせて、M2M基盤をワンストップで導入している事例が増えています。情報流出できない大事なデータをVPNを使って安全に集め、IaaS上のアプリケーション/データベースサーバーで処理するというものです。さらに、IaaS上で価値あるデータに変換し、エンドユーザーにインターネット経由でサービス提供されています。最近ではこのように複数のネットワークサービスを利用して事業を展開する案件が増加傾向にあります」と話すのは、データセンタ事業部 エンタープライズサービス部 ハウジング担当 主査の大久保敦史氏だ。

 データセンタ事業部 エンタープライズサービス部 プラットフォーム担当担当課長の釜田良平氏も、「お客さまは実現したい事業があり、そのために適したプラットフォームを求められています。当社では、サーバーやネットワークのスペシャリストが、複数のサービスを組み合わせ、常に要件に応じた構成を提案しています」と付け加える。

図 インタークラウドネットワークによるハイブリッド/マルチクラウドの概要図

運用管理性を高めるためのインテグレーションサービスも提供へ

 インタークラウドネットワークはさまざまな用途での活用が可能だ。例えば、異なる事業者のIaaSとSaaSを組み合わせて活用したり、オンプレミスのシステムを組み合わせるなど、多様なニーズに対応する。細谷氏は、「今後はお客さまにサービス内容が分かりやすいよう、メニューをパッケージ化することも考えています」と話す。

 対応する外部のパブリッククラウドも要望に応じて、随時追加していく構えだ。さらに今後は、クラウドの活用に便利なインテグレーション機能も提供していくという。例えば、複数のクラウドサービスの一元監視をはじめ、シングルサインオン、各クラウドサービスのインターフェース仕様に適合化したアプリケーションデータ連携なども提供していく計画だ。

 「今後は、アプリケーションレイヤーにも対応したインフラをワンストップで提供していきたいと考えています。IoTをはじめとするビッグデータ活用、基盤システムのクラウド化など、より利便性と安定性の高い、柔軟性に優れたクラウド活用を実現したいというお客さま、そしてサービス事業者やSIerの皆さまは、ぜひご相談ください」と、横井氏は訴える。

お問い合わせ先

株式会社NTTPC コミュニケーションズ

電話:0120-725-861(受付時間 9:30~18:00 土日祝日・年末年始を除く)

Web:http://web.arena.ne.jp/symphony/メール:sym@arena.ne.jp

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