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紀陽情報システム、BIツール「QlikView」で紀陽銀行向けの情報活用基盤を構築

レッドハットの「JBoss Data Services」を活用、銀行向けソリューションとしても販売

 紀陽情報システム株式会社と株式会社アシストは5日、紀陽銀行をはじめ、金融機関向けに提供している各種ソリューションの分析ツールに、アシストの取り扱う米QlikTechの連想型高速インメモリBIツール「QlikView」を採用したと発表した。

 紀陽情報システムでは、大量データ処理の全体最適化を進めるにあたって、OSSの活用を検討。業務システムごとに分散している複数のデータを、レッドハットの「Red Hat JBoss Data Services」で仮想統合してシングルビューを実現するとともに、QlikViewと連携させた情報活用基盤を紀陽銀行向けに構築した。

 この情報活用基盤を利用すると、顧客を軸にして一元的に情報管理を行えるほか、分析軸の変更や追加も柔軟に行えるため、経営情報の迅速な提供が可能になった。また、今までは膨大な時間を費やしていたデータ分析作業が十数秒で終了するなどの省力効果が得られたこと、これまでは大量かつ複雑すぎて使いにくかった情報の見える化により、データの活用がしやすくなったことなども評価されているとした。

 今後はこの情報活用基盤を、紀陽銀行の各ユーザー部門に展開すると同時に、過去の累積した取引明細データなど、大量データを利用した顧客行動分析にも活用していく予定という。

 さらに紀陽情報システムでは、QlikViewを活用して紀陽銀行に実装したシステムを、アシストとの協業のもとで、銀行向けソリューションとして販売することも計画。あわせて、紀陽銀行での実績をベースに、他システムとの連携などの付加価値提案や、「JBoss Data Services」を活用したOSS活用型仮想統合データベース構築についてのシステムインテグレーションも同時に実施するとしている。

石井 一志