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レノボ、Nutanixとの協業によるハイパー・コンバージド・アプライアンスを発表

SDSテクノロジーでサーバーとストレージ機能を一体化

 レノボ・ジャパン株式会社は1月26日、2015年12月に米国で発表された米Nutanixとの協業を受け、同社の仮想化ソフトウェアを搭載したハイパー・コンバージド・アプライアンス製品「Lenovo Converged HX Series」を、日本市場に向けて本日より本格的に投入すると発表した。

会見で握手するニュータニックス・ジャパン 日本法人代表マネージングディレクターの安藤秀樹氏(左)とレノボ・ジャパン 執行役員専務の安田稔氏

 新製品の発表にあたり、同社のエンタープライズ事業の概況を、レノボ・ジャパン 執行役員専務の安田稔氏が説明した。「PC製品の販売は好調に推移しており、ワールドワイドでは前四半期(2015年10月〜12月)のPCマーケットシェアで21.4%を獲得し、過去最高シェアを記録した。国内でもPC市場が縮小傾向にある中で、着実にシェアを伸ばしている。サーバー製品については、ワールドワイドの四半期ごとの売上で約9%の伸びを続けている。国内のサーバー売上シェアを見ると、2015年初からV字回復を達成しつつあり、前四半期では5.5%まで回復する見込みだ」としている。

レノボ・ジャパン 執行役員専務の安田稔氏

 「Lenovo Converged HX Series」を投入する狙いについては、「今後、ストレージ市場もSoftware Defined Storage(SDS)テクノロジーを使った次世代ストレージが主流になると予測している。こうした市場動向の中で、法人向け事業では今年、SDSに対応した次世代ソリューションであるハイパー・コンバージド・システムに力を注ぐとともに、企業の働き方を変える多様なデバイスを提案していく。そして、国内パートナー企業とのシナジーをさらに強化していく。この取り組みの第一弾として、Nutanixとの協業によるアプライアンス製品『Lenovo Converged HX Series』をリリースする」と説明している。

 「Lenovo Converged HX Series」は、汎用サーバーをベースに、Nutanixの仮想化ソリューション「Acropolis」と一元管理ツール「Prism」を事前に組み込んで提供するハイパー・コンバージド・アプライアンス製品。SDSテクノロジーを使ってサーバーとストレージの機能を一体化し、仮想インフラを統合的に管理することができるという。具体的には、「Acropolis」では、Data LocalityやTiering、インラインの圧縮・重複排除といったエンタープライズで必要な機能をソフトウェアで提供。また、冗長性を保持したまま用途に応じて柔軟な構成を提供する。「Prism」では、単一の管理インターフェイスによりシステム全体の視認性向上を実現するとともに、拡張・障害対応・更新といったサービスイン後のオペレーションを簡易・迅速化する。

レノボ・ジャパン システムズ・エンジニア本部 ソリューションスペシャリスト部 部長の早川哲郎氏

 レノボ・ジャパン システムズ・エンジニア本部 ソリューションスペシャリスト部 部長の早川哲郎氏は、「『Lenovo Converged HX Series』は、従来まで専用ハードウェアで提供していたストレージの機能を、SDSテクノロジーを使うことで汎用サーバーと一体化した。これによって、導入企業は、ITインフラをシンプル化し、TCOを大幅に削減することができる。また、電源を入れるとすぐに仮想環境を利用できるため、複雑な作業をすることなく、導入から稼働までの期間を短縮することができる。拡張性にも優れており、欲しいときに欲しいだけ容量を増設することが可能だ。さらに、サービス継続性の観点では、アップグレードやメンテナンス、増設時などにもサービスを停止させることなく作業を行うことができる」と、新製品の導入メリットを挙げている。

 「Lenovo Converged HX Series」の製品構成としては、異なるワークロードに合わせて3モデルをラインアップ。「Lenovo Converged HX3500」は、標準的な処理能力対応モデル。デスクトップ仮想化(VDI)に加えて、メール、ファイル&プリントサーバー、Webサーバー、ミドルウェア、軽量データベース、リモートオフィス環境/支店機能など、一般的な仮想化ワークロードに最適化されている。

「Lenovo Converged HX Series」の管理コンソール
「Lenovo Converged HX Series」の製品構成

 「Lenovo Converged HX5500」は、大容量ストレージ対応モデル。Hadoopビッグデータ、ファイルサーバー、クラスター環境のバックアップ、Splunk、リモートオフィス環境/支店機能の障害対策の一元化など、比較的大きな容量を必要とするサーバー仮想化ワークロードに最適化されている。

 「Lenovo Converged HX7500」は、ハイパフォーマンス対応モデル。SQL Server、Microsoft Exchange、SharePoint、Oracle RACなど、データベースのほか大量のデータ入出力をともなうワークロードに最適化されている。

ニュータニックス・ジャパン 日本法人代表マネージングディレクターの安藤秀樹氏

 会見に同席したニュータニックス・ジャパン合同会社 日本法人代表マネージングディレクターの安藤秀樹氏は、「当社は、企業のIT部門がデータセンターのインフラを意識することなく、アプリケーションやサービス対応に集中できる環境を提供するハイパー・コンバージド・ソリューションを展開している。現在、Nutanixのソフトウェア製品は、70か国以上で2100社以上の企業に利用されている。さらに、2015年版ガートナー社マジック・クアドラントの統合システム分野でリーダーに選出されたほか、IDCが発表したワールドワイドハイパー・コンバージド市場でも52%のシェアを占め、リーダーとなっている」と、ハイパー・コンバージド市場におけるトップベンダーであることを強調。「これからの最も優れたITインフラは、インビジブル(意識しなくてよい存在)であり、それを具現化するのが、Nutanixとレノボの協業によって実現した『Lenovo Converged HX Series』だ。用途としては、仮想サーバーや仮想デスクトップだけでなく、ビッグデータ、データベース、エンタープライズアプリケーション、データ保護・ディザスタリカバリなどまで、幅広く活用できる」としている。

 なお、両社は、顧客自身による次世代インフラの導入をサポートするために、専門のセールス&サポートチームを全世界で組織。日本国内でも、顧客やパートナーに対して専門のスキルをもったセールス、テクニカルのチームによる販売や技術的な支援を行う体制を整えている。また、メジャーISVベンダーの「Lenovo Converged HX Series」上での認証テストを行い、顧客やパートナー向けの検証環境もレノボ事業所に設置することで、顧客の既存IT資産のスムーズな移行を支援する。

 製品の出荷開始は2月4日を予定している。

(唐沢 正和)