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レノボがHCIを拡充、Nutanixベースのラック型統合システムとVMware vSAN搭載製品を提供

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社(以下、レノボ)は13日、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品のラインアップに、2つの製品ラインを追加すると発表した。米Nutanixのソフトウェアを利用したラック型統合システム「Lenovo ThinkAgile SX for Nutanix」と、VMware vSANを搭載した「Lenovo ThinkAgile VX」を新たに提供する。

 レノボではHCI製品として、Nutanixとの提携のもと「Lenovo ThinkAgile HXシリーズ」を提供しているほか、Microsoft Azure Stackを搭載した「Lenovo ThinkAgile SXMシリーズ」を7月にラインアップに追加している。

 今回はこうした製品ラインアップを拡充するもので、Lenovo ThinkAgile SX for Nutanixは、Nutanixソフトウェア搭載アプライアンス製品として、業界で初めてラック単位での導入を実現した。システムで必要となるさまざまなワークロードをサポートするため、複数種類のHCIノードを混在させることができるなど、高い柔軟性を持つという。

 レノボでは、同等のハイパーコンバージドシステムを構成するケースと比べ、オンサイトでの作業を約60%削減し、より迅速にシステム運用を開始できるとアピールしている。また、同梱されるLenovoネットワーク製品の新機能「ThinkAgile Network Orchestrator」により、仮想OSの追加・削除・移動などにかかわるVLANの設定変更を自動化。ネットワーク管理者の負荷軽減、操作ミスによるヒューマンエラーの削減を支援するとのこと。

 なお今後は、2018年春以降に提供予定の管理ツール「ThinkAgile XClarity Integrator for Nutanix」において、ハードウェアとソフトウェアの管理を統合する計画。シングルクリックによる管理に加え、ハードウェアの不具合を事前検知して管理ソフトウェアに伝えることで、故障前に仮想マシンの安全な退避を行えるProactive Platform Alert機能になどを利用可能にする。

 製品は、Lenovo ThinkAgile SXN3000シリーズ(45Uラック搭載型)と同(25Uラック搭載型)が用意され、サーバー4台を含めた最小構成で1500万円(税別)から。

Lenovo ThinkAgile SXN3000シリーズ(45Uラック搭載型)

 一方のLenovo ThinkAgile VXは、レノボとして初めて提供するVMware vSAN搭載のHCI。ストレージ容量やI/O能力が異なる3つのモデルから要件に応じて選択でき、性能や信頼性に優れたオールフラッシュ構成の選択も可能とした。

 レノボでは、推奨構成「vSAN Ready Node」でvSAN環境を構築する場合と比べ、設計・導入にかかわる手間を大幅に削減可能とアピール。また管理ツール「ThinkAgile XClarity Integrator for vCenter」でハードウェアとソフトウェアを丸ごと管理できる点も特徴で、システムを停止することなくアップデートを行えるローリングファームウェアアップグレード、Proactive Platform Alertを用いた仮想マシンの自動待避などに対応する。

 さらに、NECPC米沢事業場によるファクトリインテグレーションを使用することにより、導入や検証、最適化などは工場出荷時に完了しているため、導入後の作業負荷を軽減できるだけでなく、安定稼働のための高い品質を提供できるとしている。

 ラインアップは、2.5型HDD/SSD×10の基本モデル「Lenovo ThinkAgile VX3320」、3.5型HDD/SSD×14のストレージ大容量モデル「Lenovo ThinkAgile VX5520」、HDD/SSD×24の高I/O対応モデル「Lenovo ThinkAgile VX7520」を用意する。価格は、サーバー3台を含めた最小構成で780万円(税別)から。

Lenovo ThinkAgile VX7520