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NEC、グループ各工場の開発・生産基盤の統合を推進

IoT活用も拡大へ

 日本電気株式会社(以下、NEC)は4日、NECグループの工場全体で、「グローバルサプライチェーン能力の向上」「品質・トレーサビリティの強化」を推進する中、各工場の開発・生産基盤の統合を推進するとともに、IoTの活用を拡大したと発表した。

 開発・生産基盤の統合推進では、グローバルERPパッケージ「IFS Applications」を活用したサプライチェーン管理(SCM)システムを、従来のNECプラットフォームズ 甲府事業所に加えて、同 掛川事業所と白石事業所、NECプラットフォーム テクノロジーズ 香港の3つの工場に導入。あわせて、設計から生産・保守までのサプライチェーンの一貫した業務・システムを標準化することで、NEC府中事業場の放送機器など、カスタム品のものづくりにも対応できる仕組みを構築している。

 また、工場ごとに最適化されていた製造実行管理システム(MES)を標準化し、掛川・白石の両工場へ導入し、「QCD(Quality, Cost, Delivery)担保の標準化」「生産の見える化」「トレーサビリティ基準の標準化」を実現したという。

 一方でIoTの活用では、2015年10月より導入したNECネットワークプロダクツの本社工場で、現場で発生する問題への対応スピードと改善サイクルを短縮、オペレーションと設備稼働の効率化/最適化を行い、20%の生産性向上を実現している。今後は、IoT活用標準システムとして掛川工場にも導入し、順次各工場への展開も行う予定・

 NECはこれらのシステムを、既存の統合PDMシステム「Obbligato III」や販売・調達・経理システムなどの経営システムと連携し、全社での統一を行うことで、情報の一元化を実現し、工場の改善サイクル向上や継続的な商品供給などを目指すとしている。