2015年のクライアント仮想化市場は、2010年の4.4倍規模の8425億円に~IDC Japan予測
IDC Japan株式会社は26日、2010年下半期の実績調査をもとにした、国内クライアント仮想化ソリューション市場規模の分析結果を発表した。
それによると、2010年の同市場は、前年比45.7%増の1892億円規模。2011年は震災の影響を受けるため、前年比14.1%増の2158億円にとどまるものの、2012年には前年比69.6%増と大きな成長が見込まれるとのこと。2010年~2015年のCAGR(年間平均成長率)も34.8%で推移し、2015年には8425億円までの拡大が予測されている。
また、2010年法人向けクライアント端末での仮想化率は13.5%だったものの、これが2011年には15.7%、2015年には37.0%と、順調な成長が見込まれている。2011年上半期は震災の影響により、それ以前の予測に対しては下方修正となるが、IDC Japanでは、同年下半期からは回復し、市場が大きく拡大すると予測している。
成長の要因の1つは、震災の影響で災害に対する意識が高まったことで、東北地方および北関東の企業のみならず、全国の企業にとって、事業継続性/災害対策は最優先課題の1つになるとも予測された。
一方で、国内クライアント仮想化ソフト市場の2010年における出荷ライセンス数は、前年比31.0%増の74万ライセンスと大きく成長。2011年は震災の影響で同14.3%増の84万ライセンスにとどまるものの、2012年には同75.8%増と回復し、2015年には271万ライセンスまで拡大する見込みで、2010年~2015年におけるCAGRは29.7%と予測されている。
このうち特にデスクトップ仮想化の同期間におけるCAGRは、63.5%と高い成長率で推移すると予測されており、2015年には113万ライセンス、クライアント仮想化の中で41.8%の割合を占めるとみられている。
国内法人向けクライアント仮想化市場 導入率予測、2010年~2015年(出典:IDC Japan) |