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Cloudera World Tokyo 2014基調講演

Cloudera World Tokyo 2014

 Cloudera株式会社は6日、プライベートイベント「Cloudera World Tokyo 2014」を都内で開催した。Cloudera World Tokyoの開催は今回で3回目となる。

 ClouderaはHadoopディストリビューション「CDH」を開発し、CDHをベースとした商用Hadoopディストリビューション「Cloudera Enterprise」や、サポートなどを提供する企業だ。Clouderaの生みの親であるダグ・カッティング氏も在籍する。Cloudera株式会社は、このClouderaの日本法人。

 今回のCloudera World Tokyo 2014では「エンタープライズデータハブ」がテーマに掲げられ、エンタープライズでのHadoopの利用に焦点が当てられている。イベントにはさまざまなパートナー企業やユーザー企業が集まり、Hadoop関連ソリューションや利用事例についてセッションや展示がなされた。

「Impalaによってエンタープライズで使えるようになった」

Cloudera 代表取締役社長のジョー・シニョレリ氏

 基調講演には、Cloudera株式会社の代表取締役社長であるジョー・シニョレリ氏、米Cloudera社のCOOであるカーク・ダン氏、米Cloudera社のChief Technologistであるイーライ・コリンズ氏が登壇した。

 シニョレリ氏は、Clouderaとその市場について紹介した。Clouderaは2008年創業で、従業員は現在750人強。100以上のパートナー企業のエコシステムがあるという。

 2009年に最初のHadoopディストリビューションをリリース。転機となったのは、2013年にリアルタイムクエリエンジン「Impala」を導入したことだとシニョレリ氏は語る。「それまでのバッチ処理ではなく、リアルタイム分析の機能が加わったことによって、エンタープライズで使えるようになった」。

 ビッグデータの市場についてシニョレリ氏は、現在Hadoopだけで世界で140億ドル、日本で14億ドルの市場があり、年間16%成長しているというデータを紹介。また、2020年には30億ドルの市場になるという矢野総研の調査を紹介した。

 この成長について、構造化データやBIのデータではなく、日々スマートフォンなどから生み出される非構造化データの増加によるもので、2年で2倍に増えていると氏は説明。さらにビッグデータについて、「データの量が重要なのではなく、10TBでも10PBでもいい。重要なのは、データをどう使うかだ」と主張した。

 最後に、シニョレリ氏はClouderaのしていることについて説明。まず、トレーニング。Clouderaは世界のHadoopのトレーニングのうち84%を担っており、日本を含め世界各地で現地の言葉でトレーニングを提供しているという。

 続いて、サポート。グローバルで24時間週7日のサポートを提供している。通常のユーザーからの障害連絡に基づくサポートだけではなく、ユーザーのログを分析してトラブルを事前に予測するプロアクティブなサポートも提供しているという。

 また、ClouderaのHadoopへの貢献として、85人のコミッターを雇用していることや、何千ものノードがClouderaのHadoopディストリビューションで動いていることなどを紹介し、「これらによってユーザーに価値を還元している」と語った。

ClouderaによるHadoopのトレーニング
プロアクティブも含むサポート
ClouderaのHadoopへの貢献
Web業界だけでなくさまざまな業界がHadoopを利用

(高橋 正和)