週刊データセンターWatch:

NTT-MEがコンテナ型データセンター事業に参入、まずは北海道石狩市で
2025年12月2日 06:00
株式会社エヌ・ティ・ティ エムイー(NTT-ME)は、コンテナ型データセンター事業への参入を発表した。サービスブランド名は「JPDC AI Container」。第一弾として、北海道石狩市で約5万平方メートルの用地を取得、最短で2027年4月の稼働を目指す計画。
日本国内ではAI市場が急速に立ち上がっており、これに伴ってAI対応データセンターの需要も高い。だが既存のデータセンターはAI運用サーバー特有の高消費電力・高発熱に対応できないケースが多い。そこで、着工が容易で、新技術にも素早く対応できるコンテナ型データセンターが注目されている。
こうした状況を受け、NTT-MEでもコンテナ型データセンター事業を「JPDC AI Container」の名称で展開することとした。まず2025年内に北海道石狩市で約5万平方メートルの用地を取得し、プロジェクトに着手する。実際に設置されるコンテナは、DLC(Direct Liquid Cooling)など、最先端の水冷技術などにも対応。1基目は2027年4月の稼働開始が計画されている。なお、当該地では最大14基のコンテナを設置でき、早ければ2032年には全基の設置が完了する見込みという。
コンテナ1基当たりのスペックは、受電容量2MW(ITロード約1.5MW)、最大40ラック。NTTグループが推進するIOWNネットワークへの接続により、都心部などデータセンター集積地と遜色ない大容量・低遅延オペレーションが実現するともアピールしている。
石狩市は近年、データセンターの進出が相次いでいる。同市の加藤龍幸市長からはNTT-MEの参入を歓迎するコメントが寄せられている。なお、NTT-MEでは将来的に、狭小なスペースでも1基単位で設置できるコンテナ型データセンターの特性を生かし、全国展開も図りたいとしている。
