週刊データセンターWatch:

NTTデータグループ、都内データセンターの電力を埼玉県・栃木県の遠隔地メガソーラーから供給するための契約を締結

 株式会社NTTデータグループは、東京電力エナジーパートナー株式会社および株式会社プロメディアとの間で、再生可能エネルギーの長期購入契約を締結した。これにより、都内「三鷹データセンターEAST」稼働用電力の供給を、遠隔地である埼玉県・栃木県の太陽光発電所から受けることとなった。

3社の役割

 3社の間で締結されたのは「オフサイトフィジカルコーポレートPPA」と呼ばれる契約。企業が再生可能エネルギーを小売電気事業者から長期かつ固定価格で購入するために結ばれる契約の一種という。需要地から離れた場所にある発電施設から、一般の送配電網を介して、小売電気事業者が電力と環境価値をセットで需要者に供給する。

 今回のケースでは、東京都三鷹市にある「三鷹データセンターEAST」で使用する電力を、プロメディアが埼玉県羽生市・栃木県宇都宮市・栃木県真岡市に設置する太陽光発電所から、東京電力エナジーパートナー経由で供給する。供給規模は合計3700kWで、「三鷹データセンターEAST」が使用する電力の約20%に相当。またCO2の排出削減効果は年間1580トンを見込む。

 NTTデータグループによれば、「オフサイトフィジカルコーポレートPPA」でデータセンターが遠隔地のメガソーラーから再生可能エネルギーの供給を受ける事例は少ない。また、首都圏のデータセンターは太陽光発電を導入したくても用地確保が難しく、遠隔地からの供給には安定性に対する懸念の声が多かった。今回の契約は20年間の長期とし、さらに東京電力エナジーパートナーが提供するメニューを活用することで、コストと安定性のバランスを追求したという。