週刊データセンターWatch:

HOTnetなど3社が協力、サイバー攻撃の「プロアクティブディフェンス」で実証実験

 北海道総合通信網株式会社(HOTnet)、株式会社東陽テクニカ、Spirent Communications Japan株式会社の3社は10月17日、サイバー攻撃に対する「プロアクティブディフェンス」についての実証実験を共同で開始した。

 大規模なデータ漏えいは近年相次いでおり、その対策は着実に進められている。ただし、ネットワーク構成の複雑度はクラウド・IoTなどの登場によってますます高まっており、その間隙を付いた、新たなセキュリティ脅威の台頭も予測される。

 そのため、セキュリティ侵害が発生してから事後対応する、いわば従来型の「リアクティブ」な防御に加え、問題に対して先回りして予防的に検知・対処しようという「プロアクティブ」な手段の活用が近年模索されている。

 今回の3社合同実証実験では、まずHOTnetが札幌市で運用している「S.T.E.P 札幌データセンター」内に検証用のネットワークを構築。Spirentが開発し、東陽テクニカが販売を手がけるインシデント・エミュレーター「 Data Breach Assessment」を用いてハッカーからの攻撃を擬似的に再現する。

 各種ログの分析などには、IBMの「QRadar on Cloud」を活用。各種セキュリティ装置で集められるログなどを相関的に分析することで、プロアクティブディフェンスの効能について実証していくという。