トピック
EOSが迫るWindows Server 2016からのリプレイスを「省エネ」で成功に導く
最新OSへの移行で得られるセキュリティ、AI対応、運用効率化のメリット
- 提供:
- デル・テクノロジーズ株式会社
2025年11月27日 09:00
Windows Server 2016の延長サポート終了(EOS)が2027年1月に迫っている。多くの企業で今も現役で稼働するサーバーのリプレイスは、避けて通れない課題だが、実は、最新サーバーへの移行は、セキュリティ強化、運用効率の向上、そしてAI活用といった、ビジネスを次のステージへ導く大きなチャンスなのだという。
株式会社インプレスは10月27日、こうしたテーマに沿ったオンラインセミナー「Windows Server 2016 EOS対策を“省エネ”する―― デル・テクノロジーズの『Smart Selection』活用法」を開催。
サーバー市場をリードするデル・テクノロジーズのエキスパートであるISGマーチャンダイジング本部 マーチャンダイジングアドバイザー 大林千聡氏を招き、ライターの清水理史氏がモデレーターとして、現場担当者の視点から、Windows Server 2016 EOS対策を“省エネ”化するポイントを聞いた。
こちらのページから申し込みが可能です。
最新OS「Windows Server 2025」へ移行する3つのメリット
Windows Server 2016のEOSが2027年1月に迫る中、サーバーリプレイスの課題に直面している企業も少なくない。一方で、期間的にはまだ1年以上の余裕があるという見方もある。この状況について、大林氏は、「EOSに向けて、すでに準備を始める時期に来ている。当社の顧客の状況を見ると、早い顧客はもうサーバーリプレイスに取り組んでいるが、半数以上の顧客はまだWindows Server 2016を利用している。サーバーリプレイス完了までの期間は、1年以上かかるケースがほとんどなので、早めに検討してほしい」と、今から準備を始めてもギリギリのタイミングになる可能性があると指摘する。
実際に、EOSに向けたサーバーリプレイスのプロジェクトは、単にサーバーを導入して終わりではない。要件定義から始まり、予算確保、スケジュール確定、新サーバー構築、テスト環境構築、本番データの移行、並行稼働、そして新サーバーへの切り替え完了まで、段階的にステップを進めていく必要があるという。
もし、約1年後のEOSに間に合わず、サポート切れのままWindows Server 2016を利用した場合、どのようなリスクがあるのか。大林氏は、「セキュリティリスクの増大」、「トラブル解決の困難化」、「ハードウェアの老朽化」の3つを挙げる( 図1 )。
「まず、セキュリティプログラムの更新が提供されなくなるため、不正アクセスやウイルスなどの新しい攻撃へのリスクが高まる。また、OSのサポート終了にともない、障害発生時のサポートが受けられなくなり、トラブル解決が困難になる可能性がある。さらに、サーバーのハードウェアも老朽化しているケースがほとんどで、故障や動作不良が発生する恐れもある」と警鐘を鳴らす。
これらのリスクを回避するための最適な選択肢が、最新OSであるWindows Server 2025へのリプレイスだ。「Windows Server 2025は、ホットパッチなど多層的なセキュリティを備えており、あらゆるレベルで包括的な脅威への防御を提供する。また、AI対応やGPUパーティショニングなど、次世代ワークロードに向けたインフラを構築できる。そして、最新の技術トレンドであるエッジ、マルチクラウド、ハイブリッドクラウドに最適化しており、ビジネスの機動性にもつながる」と、最新OSに切り替えることのメリットを強調した( 図2 )。
「EOSに向けて、今年中にどこまでリプレイスのステップを進めておけばよいのか」と清水氏が問いかけると、「要件定義から予算確保までは、今年中にやっておくことを推奨している。やはり最初の要件定義が非常に重要なので、そこをしっかり考えたうえで、導入するサーバーを検討し、プロジェクトの予算を確保する。年内にここまで進めることができれば、後のステップはスムーズに進んでいくと思う」とアドバイス。
そして、導入を検討するべきサーバーの最新トレンドについて、「プロセッサーの発熱量上昇にともない、水冷サーバーのニーズが急速に拡大している。今年は『水冷元年』ともいわれるが、その一方で、水冷サーバーは水を循環させる仕組みが必要であり、初期投資の負担が大きいため、空冷サーバーを選択する企業が多いのも実情。こうした中、当社の『Dell PowerEdgeサーバー』では、高性能ファンやエアーバッフル、インテリジェントな温度制御など独自の工夫によって、空冷サーバーの排熱能力を大幅に向上させ、できる限り空冷で対応できるようにしている( 図3 )。また、水冷サーバーについては、特殊パーツの最少化で、空冷サーバーを“水冷モデル化”し、汎用性とメンテナンス性を高めている」と解説した。
最新OSに適したサーバー選びのポイントは?
ここからは、Dell PowerEdgeサーバーをベースに、EOSに向けたサーバー選びのポイントを大林氏にレクチャーしてもらった。「サーバー選びで最も重要なのは、やはり要件定義。ひと口にEOSに向けたサーバーリプレイスといっても、用途や環境によって求められるサーバーの要件は異なってくる。Dell PowerEdgeサーバーでは、エッジ向けのXRシリーズから、一般的なラック型のRシリーズ、AI向けのパワフルなXEシリーズ、タワー型のTシリーズまで豊富なラインアップをそろえており、さまざまな要件やニーズに応えている( 図4 )」という。
「これだけ幅広いラインアップがそろっていると、モデル数も膨大になり、顧客にとっては逆に選ぶのが難しくなるのではないか」と清水氏が質問を投げかけると、大林氏は、「そのため当社では、サーバー選びを“省エネ”化すべく、『Smart Selection(スマートセレクション)』というパッケージ製品を用意している。『Smart Selection』を活用することで、リプレイスのステップにおける『新サーバー構築』までのステップを減らし、よりシンプルな導入が可能になる」と回答に力を込めた。
「Smart Selection」では、多彩なDell PowerEdgeサーバーのラインアップの中から、売れ筋をもとに、コストパフォーマンスに優れた製品・構成を厳選して提供している。また従来のように、ベンダーの営業担当に見積もりを依頼する必要もなく、オンラインで簡単に構成を組んで見積もりを作成し、発注まで進められるため、サーバー導入に関する発注プロセスを簡素化できる。さらに、顧客の用途に合わせてCPUやメモリ、ストレージなどを標準構成からアップグレードすることも可能になっている( 図5 )。
「Smart Selection」の説明を聞いた清水氏は、「BTOのパソコンをオンラインで発注するプロセスが、サーバー選びの仕組みにうまく落とし込まれていると感じた。企業の導入担当者は、スペックを見ながら要件定義に応じたサーバーを選びやすいことに加え、オンラインで見積もりや納期まで確認できるので、予算も組みやすくなる。これならサーバー導入の“省エネ”につながる」と納得の表情を浮かべていた。
ここで大林氏が、「ファイルサーバー/DB担当者」と「工場・店舗/エッジ担当者」の2つのユースケースに応じたサーバー選びのコツを、実際に「Smart Selection」のデモンストレーションを交えながら紹介した。
まず、ファイルサーバー/DB担当者向けに選んだのは、「Dell PowerEdge R770」。同モデルは、Smart Air Flowによる空冷維持および消費電力の低減が可能で、Windows Server 2025のプリインストールにも対応している。さらに、冗長構成にすることで、データの安全性も向上できる。また、最大614.4TBの大容量ストレージを搭載できるため、将来の拡張性も見据えた運用が可能だという。なお、構成変更時に間違った構成を組んでしまった場合は、その旨を警告してくれるのも安心できるポイントだ。
「工場・店舗/エッジ担当者」向けには、「Dell PowerEdge T160」をセレクト。小型かつ静音性が担保されている同モデルは、店舗などデータセンター外での活用にも最適。防塵フィルターを付ければ、埃が立ちやすい工場の現場などにも展開できるとのこと。さらに、遠隔管理機能(iDRACを用いたリモート管理など)を活用することで、各拠点のサーバーをリモートで管理することも可能になる。
最後に行われたQ&Aセッションでは、ウェビナー視聴者から「Smart Selectionはどこで確認できるのか」、「販売代理店/ディストリビューター経由の購入でもSmart Selectionは使えるのか」、「どこまで自由なカスタマイズができるのか」といった質問が寄せられた。
これに対して大林氏は、「Smart Selectionは、Dellプレミア、Dell.comなどのオンラインや営業からの見積もりなどで確認できる。また、販売代理店やディストリビューター経由での購入にも対応している。カスタマイズについては、初期構成から、メモリ容量やHDD/SSD台数・大容量化、NIC増設、CPU種別の選択、電源・冗長化、保守・サービス内容変更など、用途に合わせたオプションの選択が可能となっている」と回答してくれた。
*****
最後に、今回のウェビナーを総括して清水氏は、「2027年1月にEOSを迎えるWindows Server 2016。残された期間を考えると、リプレイスに向けて今すぐにでも具体的な行動を起こす必要があると感じた。特にサーバーについては、Windows Server 2025を搭載した最新モデルを選ぶのがポイント。そして、サーバー選びの際には、リプレイスのステップを“省エネ”できるデル・テクノロジーズの『Smart Selection』をぜひ活用してほしい」とまとめていた。





