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村田機械グループ、プライベートクラウド環境の統合DB基盤にOracle Exadataを導入

 日本オラクル株式会社と株式会社アシストは16日、村田機械株式会社(以下、ムラテック)が、基幹システムを支えるプライベートクラウド環境の統合データベース基盤として、オラクルのデータベースマシン「Oracle Exadata Database Machine」(以下、Oracle Exadata)を採用したと発表した。

 製品情報管理の強化を図るため、新たに「統合部品表システム」の構築を開始したムラテック。従来は、設計、製造、アフターサービスなどの各部門で管理していた製品構成情報を1つにまとめ、新たに各種サービス情報も付加することで、部門の垣根を越えて広く活用可能な、全社統一のデータ管理を目指したという。しかし、過去25年間に出荷された繊維機械の部品構成情報データだけでも、約2億2000万件にのぼり、他製品の情報もあわせると膨大な量のデータ処理が予測されるため、「統合部品表システム」のデータベース基盤には、高い拡張性と処理性能が求められていた。

 一方で、基幹系システムのハードウェアが更新時期を迎えていたことから、従来利用していたOracle Databaseのアップグレードによるバージョンの統一や、運用効率の向上も目指すことにした。

 そして、Oracle Exadataの拡張性、高い処理性能と高可用性、そして信頼性を評価し、実機でのパフォーマンス検証を経て、正式に同製品の採用を決めたとのこと。また、システムを長年にわたってサポートしてきたアシストによる導入も決定した。導入プロジェクトはスムーズに進み、約8カ月後には、3日のシステム停止期間で、それまで旧環境で稼働していたすべての基幹系システムのデータベースをOracle Exadataへ移行し、その後安定稼働を続けている。

 新システムでは、夜間バッチの処理時間が1/2に、MRP(Material Requirements Planning:資材所要量計画)のバッチ処理時間が1/6以下に短縮。また、オンライン画面のレスポンスも約6倍に向上したという。

 さらにOracle Exadataの高い拡張性により、将来のデータ増にも余裕を持って対応可能になったのもメリット。あわせて、Oracle ExadataやOracle Databaseの各種管理ツールの活用によって、データベースの監視作業が効率化し、本番サイトのデータをレプリケーションする仕組みも導入されたことで、システムの可用性が大幅に向上したとしている。

石井 一志