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良品計画、基幹データベースを「Oracle Exadata」で刷新

 株式会社良品計画が、管理会計および国内外店舗の物流を支える基幹データベース基盤として「Oracle Exadata Database Machine」を導入し、2014年5月より稼働を開始した。日本オラクル株式会社(以下、オラクル)と株式会社ワイ・ディ・シー(以下、YDC)が2日、発表した。

 良品計画では、商品の原価計算、国内の店舗およびECサイトの物流、海外店舗の物流を管理する既存の3システムを統合・強化する目的で導入。複数の他社製UNIXサーバーで運用されていたシステムをOracle Exadata1台に集約した。

 Oracle Exadataのバックアップストレージとしては、「Oracle ZFS Storage ZS3」を導入。Oracle Exadataを活用した大量トランザクションを取りこぼすことなく、データベースへのアクセスを監視・保護し、監査データを解析する「Oracle Audit Vault and Database Firewall」も併せて導入した。

 今回のシステム刷新により、ECサイトの在庫引当時間を従来の1/4となる平均0.17秒に短縮。物流センターのピッキング、出荷指示データ作成処理も1時間から10分に短縮した。また、勘定系システムや物流システムの画面、帳票処理などの全体的なパフォーマンス向上も図られたという。

 良品計画では、「無印良品」ブランドを中心とした専門店事業の運営、商品企画、
開発・製造、および販売をグローバルに展開。国内に269の直営店、海外に255店舗を有するほか、ECサイトの「無印良品ネットストア」、スマホアプリ「MUJI Passport」を運営している。新システムでこれらオムニチャネルのマーケティング戦略とグローバル展開の強化を図る考え。

 なお今回のプロジェクトでは、YDCが原価計算、国内物流、海外物流システムの構築、パフォーマンス検証、および運用テストを実施。オラクルがコンサルティングサービスとして、新システムのリソースを効果的に活用する実装支援を行った。

川島 弘之