ニュース
メガネ型端末で視覚障がい者をサポート、遠隔から映像・会話で誘導
遠隔ガイドシステム「guide glass」
（2015/6/1 12:55）
株式会社パンタグラフは1日、メガネ型ウェアラブルデバイスを活用した遠隔ガイドシステム「guide glass」を開発したと発表した。遠隔から、視覚障がい者の外出や日常生活をサポートしたり、外国人旅行者の観光をサポートしたりする用途を想定。Android OSをベースに、試験機としてGoogle Glassも使用しており、今後ほかのメガネ型ウェアラブルデバイス向けにも対応していく予定という。
主に視覚障がい者の外出をサポートすることを想定して開発。
視覚障がい者の外出には、歩道上の障害物や交差点など多くの危険や困難が伴う。道に迷うと行程の修正が難しかったり、外出時に白杖を携行するため、必ず片手がふさがったりと、行き慣れた場所以外に単独で外出をすることには大きな不安がつきまとうという。
メガネ型ウェアラブルデバイスには、「通信機能によりデータの送受信が可能」「搭載カメラにより視野情報の取得が可能」「メガネのように装着するため、ハンズフリーでの利用が可能」といった特長がある。
guide glassはこれらの特長を生かし、装着者の視野情報を撮影してリアルタイムで遠隔者と共有し、位置情報も把握しながら、VoIPにより双方で音声通話することが可能となっている。遠隔者は、装着者の今いる場所と周囲の状況を確認しながら、会話を通じてサポートやガイドが行えるため、例えば、駅前の点字ブロックが自転車に遮られているといった事態にも対処可能になると期待される。
遠隔者側の機能はマルチデバイスに対応しており、PCのWebブラウザのほか、専用アプリをインストールしたスマートフォン・タブレットでも利用が可能とのこと。
同社は今後、実証実験などを通じて実用化を進め、早期のサービス化をめざす。想定用途として、視覚障がい者のサポートのみならず、子どもや高齢者の遠隔からの見守りや、旅行者への遠隔からのガイドなどでの活用も見込む。
