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「駅すぱあと」アプリでビーコン受信実験、大阪・名古屋の駅周辺看板198カ所で

 株式会社ヴァル研究所と丸紅情報システムズ株式会社は15日、乗換案内アプリ「駅すぱあと for Android」を用いてのビーコン実証実験を大阪市で開始した。駅周辺看板100カ所にビーコンを設置し、周辺店舗情報などをプッシュ配信する。名古屋市においても1月23日から同程度の規模で実験を行う。期間はともに3月1日まで。

ビーコン実証実験の概要

 実験では、丸紅情報システムズが開発したビーコン端末「RapiNAVI Air(ラピナビ エアー)」を使用する。大阪市では駅周辺看板に100台設置済みで、名古屋市でも1月23日までに98台を取り付ける計画。なお、実施にあたっては、公共施設や駅周辺での案内看板広告事業を手がける表示灯株式会社と協力した。

 ビーコンの受信には、「駅すぱあと for Android」の最新版アプリを利用する。同アプリでのプッシュ通知設定および端末のBluetooth機能をオンにしておくと、ビーコンに近接した際、地図や周辺店舗情報を受け取れる。また、案内先となる店舗にもビーコンを設置し、看板からの誘導効果を測定する。

 大阪市・名古屋市ともに実験は3月1日まで。期間中には、iPhone版の駅すぱあとアプリにもビーコン受信機能を追加し、効果を検証する。

 ビーコンによる情報配信サービスを巡っては、受信用アプリの導入が進んでいないなどの課題がある。今回の実験では、iPhone版で330万人、Android版で120万人のダウンロード実績がある駅すぱあとアプリをそのまま使う点が特徴。

 なお、ヴァル研究所と丸紅情報システムズでは2015年4月以降、鉄道沿線地域などの店舗を対象に、駅看板とビーコンによる情報発信モデルを提供する計画。

森田 秀一